Friday, December 06, 2019 9:15 AM
AWSとNFL、データ解析で脳しんとうの防止を目指す
アマゾン(Amazon)とNFL(National Football League)は5日、多発するけが(特に脳しんとう)の発生を避けるために、アマゾンのクラウド電算サービスを活用することで合意したことを明らかにした。
ブルームバーグによると、アマゾン傘下のクラウド・サービス最大手アマゾン・ウェブ・サービシズ(Amazon Web Services=AWS)は、同提携のもと、選手たちの健康データを集めるソフトウェアをNFL球団らに提供するとともに、動画イメージのスキャンやデータ分析による治療方法およびリハビリテーションの改善策を提示する計画。
両社は、アマゾンの「デジタル・アスリート(digital athlete)」プラットフォームを含むソフトウェア・ツール群を活用することで、けがの発生予想と回避を可能にすることを目指している。
AWSのアンディー・ジャシーCEOは、機械学習を含む人工知能技術がスポーツにおける医療サービスおよび健康管理に革命をいずれもたらすと考えている。
同事業はまだ黎明期にあり、一部のシステムでは偏見や信頼性の面で課題があることも指摘される。たとえば、アマゾンのリコグニション(Rekognition)というイメージ・スキャニングおよび顔認識ソフトウェアは、肌の色が濃くなると識別精度が下がり、人種差別につながる課題をまだ解消できていない。
選手の安全性向上はNFLにとってもっとも重要な課題の一つだ。特に脳しんとうは、過去何十年間にもわたってNFLが直面する問題だ。脳しんとうによって選手生命を奪われた元選手らの抗議や活動を受けて、数々の研究や対策が実施されてきたが、決定的な解決にはいたっていない。
【https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-12-05/amazon-cloud-unit-and-nfl-team-up-to-prevent-concussions?srnd=technology-vp】