Tuesday, December 10, 2019 9:11 AM
インテル、量子電算用チップを開発
インテル(Intel)は9日、量子電算向けチップ「ホース・リッジ(Horse Ridge)」を発表した。
量子コンピュータは、既存のコンピュータなら数千年かかる演算を数分で処理できるほど強力な演算力を持つが、制御装置を必要とするため、多くのワイヤーを複雑に配線する必要がある。インテルは、ホース・リッジによってその課題を解消しようとねらう。
ロイター通信によると、ホース・リッジは、それらのワイヤーの役割りをチップと電子装置類に集約してティー・カップの皿ほどの大きさに小型化できるよう設計されている。
量子電算に使われる量子ビット(またはキューピッツ=qubits)は、原子運動が止まるほどの極低温環境に置かれる必要がある。したがって、量子コンピュータは専用冷蔵庫の内部に設置される。しかし、量子コンピュータと接続される制御装置類はその外部に置かれるため、量子コンピュータと制御装置をつなぐ大がかりの配線が非常に複雑になる。
すべてのワイヤーが担う情報送受信を処理するホース・リッジは冷蔵庫内での設置を可能にすることから、量子コンピュータと制御装置をワイヤーで結ぶ必要がなくなる、とインテルは説明する。
ホース・リッジが実用化されると、量子コンピュータの設計と製造が大幅に簡便化される可能性がある。
【https://www.reuters.com/article/us-intel-tech/intel-creates-chip-to-control-quantum-computers-idUSKBN1YD1NE】