Friday, December 20, 2019 9:08 AM
新興企業のOM1、病院や製薬会社に洞察を提供
医療業界向けビッグ・データ分析技術新興企業OM1(ボストン拠点)は、患者や治療に関するビッグ・データの解析によって抽出される洞察を製薬会社や病院に提供するための技術開発や販促、販売を大幅に拡充する資金を確保した。
テッククランチ誌によると、同社がこのほど集めたベンチャー・キャピタルは総額5000万ドルで、その資金調達を主導したのはスケール・ベンチャー・パートナーズ。そのほか、OM1にすでに投資しているジェネラル・キャタリストやポラリス・パートナーズ、7ワイヤー・ベンチャーズらが追加投資した。
OM1の資金調達の成功は、医療業界の効率化と医療コストの抑制にとって、データへのアクセスとその解析による洞察の活用がいかに重要かを象徴する。
製薬会社らは、患者や臨床に関するデータにアクセスし、解析結果であるその洞察を使うことで、食品&医薬品局(Food and Drug Administration=FDA)との協議において新薬の有効性に関する主張内容に根拠をもたらすことができる。
かたや病院や医師らは、それらのデータを使って、どの治療法が最善の結果を期待できるかをより正確かつ迅速に判断できるようになり、医療コスト上昇を抑制できる。
OM1は、患者の個人情報を厳格に保護しながら診断や治療法に関するビッグ・データを集めて機械学習によって解析し、病気や症状、診断内容、医薬品、治療法の相関関係に関する洞察を導き出し、それらの情報や分析内容を製薬会社や病院に提供している。
同社では、免疫学やリウマチ学、心血管代謝障害、筋骨格疾患、特定の中枢神経系または行動健康技術といった慢性疾患を含む治療分野に焦点をあわせている。
【https://techcrunch.com/2019/12/17/applying-big-data-analytics-to-patient-records-om1-offers-insights-to-hospitals-and-pharma/】