Monday, December 23, 2019 8:50 AM
5Gソフトウェアのオープン・ソース化を機器業界に要請
米国防総省(ペンタゴン)は、オープン・ソースの5G機器ソフトウェアを開発するよう、米通信機器メーカーらに要請した。中国の通信機器製造最大手ファーウェイ製の代替品を国産メーカーで供給できるようにすることがそのねらいだ。
フィナンシャル・タイムズによると、同ソフトウェアをオープン・ソースにすることは、独自技術を競合社に公開することを意味するが、そうしなければ時代遅れになる、とペンタゴンは警告した。
オープン・ラジオ・アクセス・ネットワークスと呼ばれる5G通信向けソフトウェア技術は、通信サービス会社(キャリヤー)らが既製品のハードウェアをさまざまの機器メーカーから調達できるようにする公開規格にもとづくもので、特注機器に依存せずにすむようにする。
ペンタゴンの研究&開発担当部長リサ・ポーター氏らは、シスコやオラクルのような米通信機器メーカーにとってそれが脅威となることを承知のうえで、5G通信機器ソフトウェアをオープン・ソースにすることがファーウェイ製への依存度を下げる措置という考えだ。4G通信機器ではファーウェイ製が世界市場を牛耳っている。その状況を5G通信で変えなければ米国の安全保障が脅かされる、というのが米政府の姿勢だ。
「専有技術はいずれ廃れる。コダックはデジタル・カメラの技術を発明したが、それをてこ利用できなかった」「米国のすばらしい特徴の一つは、市場が勝者を決めるという原理に則っていることだ」「専有技術に固執すると、それが足を引っ張り始める」「それを避けるかどうかは各社の自由な判断だ」「あとは市場原理が勝敗を決める」とポーター氏は話した。
【https://www.ft.com/content/6863a21a-234a-11ea-92da-f0c92e957a96】