Tuesday, January 07, 2020 9:10 AM
ディープマインドのアルゴリズム、医師らに勝利
グーグル(Google)傘下の人工知能開発新興企業ディープマインドAI(DeepMind AI)のアルゴリズムは、専門医より正確に乳がんを早期発見できると期待される。
CNBCによると、科学専門誌「ネイチャー」の電子版に元日に掲載された論文は、自然科学や理工、医学の分野で世界最高峰大学の一つであるインペリアル・カレッジ・ロンドンと、グーグル傘下のグーグル・ヘルスが協力して、ディープマインドの人工知能を訓練し、エックス線写真(マモグラム)から異常性(乳がん)を発見する性能を検証した結果、異常ありという誤診(実際には異常なし)が5.7%少なかったことを報告した。
同実験では、米国と英国の2万9000人近くの女性の乳房エックス線写真が使われた。また、マモグラム画像を診断したのは6人の放射線科医だった。
同大学の研究班とグーグル・ヘルスはまた、乳がんの可能性を見逃した件数についても同じ実験で比較した結果、専門医たちによるマモグラム診断で異常なしと判断された誤診(実際には乳がん)件数よりディープマインドのアルゴリズムによる診断のほうが9.4%少なかった、と報告した。
偽陽性の判断では5.7%、偽陰性の判断では9.4%、専門医たちの診断よりディープマインドのアルゴリズムのほうが高精度だったという結果は、非常に大きな差として受け止められている。
英国での乳がん検診の場合、一人の放射線科医がエックス線写真をまず診断し、二人目の放射線科医による診断内容がそれと合致すればその診断内容が最終となり、食い違えば3人目の診断内容が最終となる。
今回の実験では、ディープマインドのアルゴリズムのほうが6人の放射線科医より高い精度で乳がんの可能性を判断したことが示された。グーグル・ヘルスのドミニック・キング氏は、「放射線科医らによる乳がんの早期発見を劇的に支援できるツールの開発に大きく接近できた」と話した。
【https://www.cnbc.com/2020/01/02/googles-deepmind-ai-beats-doctors-in-breast-cancer-screening-trial.html】