Monday, June 27, 2016 11:10 AM

買い物の半分以上はネットで〜米消費者、スマホ利用も増加

 米消費者の買い物行動を追跡する貨物宅配大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)とコムスコアの調査で、オンラインで買い物する割合が初めて実店舗を上回った。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、2012年に始まったUPS/コムスコア調査は、過去3カ月間に2回以上インターネットで食料雑貨の買い物をした5000人以上を対象に年1回行われており、16年は消費者全体で買い物の51%をウェブで行っていたことが分かった。半数を超えたのは今回が初めてで、14年は47%、15年は48%だった。

 今はスマートフォン利用者の44%がスマホ経由で買い物をしており、前年の41%から増加した。実店舗に行き、店内を回って物を買うという昔ながらの買い物は全体の20%で、前年の22%から減少。買い物をすべてネットで行うという人は42%を占め、残りはオンラインと実店舗での買い物を組み合わせていた。

 商務省によると、16年第1四半期の小売り支出全体に占めるオンライン支出額は7.8%にとどまったが、市場調査のフォレスターは、今年は米人口の半分以上に当たる約1億9000万人がオンラインで買い物をすると見ている。オンライン市場ではアマゾンの存在が大きく、フォレスターは米国の15年オンライン販売の伸びの60%を同社が占めたと推定している。

 また、オンライン購入者が2日配送サービスを選択する割合も、14年の10%、15年の16%から16年は20%に上昇した。アマゾンの会員制特典制度「プライム」の影響と見られ、2日配送の選択率はプライム会員が31%、非会員は8%となっている。

 世代別に見ると、オンライン購入の割合はミレニアル(Y世代)が54%と最も高いが、非ミレニアル世代も急速にオンライン購入を受け入れており、14年の44%から16年は49%に拡大した。スマホを使って買い物をしているのはミレニアル世代で63%、ベビーブーマーは19%、最も年長のグループは8%だった。