Friday, May 15, 2020 9:50 AM
トヨタの北米生産、4-10月は前年同期比29%減を計画
トヨタ自動車が、2020年4-10月の北米での自動車生産を前年同期比で3割近く減らす計画であることが分かった。新型コロナウイルスの感染終息がまだ見通せないため。
ロイター通信が関係者の話として伝えたところによると、トヨタは同期の米国・メキシコ・カナダでの生産台数を約80万台に引き下げる。これは前年同期より29%少なく、20年1月に発表した予想より32%少ない。北米での生産車種には、クロスオーバーSUV「RAV4」や中型セダン「カムリ」が含まれる。
トヨタの広報担当者は生産計画についてコメントを避けた。
トヨタの減産計画は、新型コロナが世界中の自動車メーカーに及ぼした影響を映し出している。自動車需要の低迷に加え、部品調達でのさまざまな支障や工場で人同士の密接を避けるソーシャル・ディスタンス問題も、生産に影響を与えると見込まれる。
アナリストは、パンデミックからの回復はゆっくりとまとまりなく進み、個人の支出は減り、ソーシャル・ディスタンスが一部の人の移動を抑制し、その結果新車の需要が弱まると予想している。
トヨタは3月23日から北米の全工場で生産を停止していたが、5月11日から段階的に操業を再開した。4月の北米生産はゼロだったものの、関係者によると今後徐々に回復させる計画だ。5月は前年水準の10%未満を維持し、7月までに前年同月並みまで戻す。9月以降は単月で前年同月を上回りたい考え。
北米はトヨタにとって日本と中国に次ぐ第3の重要生産拠点であり、米国だけで19年世界生産台数の約14%を占めた。