Tuesday, July 07, 2020 10:32 AM
フランス、ファーウェイを除外せず
フランス政府のサイバーセキュリティー機関ANSSIは6日、5G通信網の構築に際して中国ファーウェイの機器を全面的に排除しないものの、同社製品に切り替えないようフランスの無線通信サービス会社らに要請する方針を明らかにした。
米政府は、5G通信網の構築に必要な通信網機器の調達先からファーウェイを除外するよう西側友好国を中心に世界各国に働きかけている。米国のトランプ政権によると、ファーウェイ製を筆頭に中国製の通信機器は、中国共産党のスパイ道具と化しており、機密情報が中国共産党に筒抜けになる、と警告している。
ロイター通信によると、ANSSIのギヨーム・ポウパード氏は、ファーウェイ製を非中核部分に使うことを容認するが、他社製から同社製に切り替えないよう無線通信サービス会社らに求めるとともに、同社製品をすでに使っている場合には同社製から他社製に徐々に切り替えるよう要請する、と話した。
フランスの無線通信サービス業界には4大キャリヤーがあり、半官半民の最大手オレンジ(Orange)は、ファーウェイ製を使うことをすでに決めている。一方、ブイグ・テレコム(Bouygues Telecom)とSFRの通信網の約半分にはファーウェイ製がすでに使われているが、5G通信網の中核部分についてはノキアまたはエリクソンの機器を採用することをANSSIから要請されるとみられる。
ポウパード氏は、5G通信網の構築に際するサイバーセキュリティーについて、「欧州諸国と非欧州国では事情が異なる」「同件は、中国たたきでも反中国差別でもなく」、フランスの独立性をいかに守るかだ、と話した。
【https://www.reuters.com/article/us-france-huawei-5g/france-wont-ban-huawei-but-encouraging-5g-telcos-to-avoid-it-report-idUSKBN2460TT】