Wednesday, July 08, 2020 10:20 AM
3GPP、5G規格の「リリース16」を批准
セルラー通信技術標準化団体の3GPPは先日、5G規格の「リリース16」を批准した。5G通信のパフォーマンス向上に向けた大きな前進と位置づけられる。
ベンチャービート誌によると、5Gリリース16は、4G通信向けのハードウェア標準に依存しない通信塔で提供されるスタンド・アローン(単体で機能することの意)の5G通信を改良する。アップロードとダウンロードの速度を向上させるほか、5Gに対応したV2X(vehicle-to-everything)も実現する。
セルラー通信の設備機器や端末類を製造するメーカーらは、通常、3GPPの標準が最終化されるのを待ってから、大きな改良や機能向上に取り組む。標準が確定する前にハードウェアを市場投入すれば、確定した段階で変更を余儀なくされる可能性があるためだ。ベライゾンは実際、そういった状況に直面したことがある。
エリクソンは、5Gリリース16が完成したのち、スタンド・アローンの5G向けソフトウェアをリリースした。Tモバイルとオーストラリアのテルストラ(Telstra)が同ソフトウェアをすでに試験中だ。
実質的にすべての通信サービス会社が5Gリリース16をまもなく採用し始める。なかに
は通信塔ハードウェアにソフトウェア更新をすでに導入した例もある。
次のリリース17では、53ギガヘルツというさらなる高周波のサポートをはじめ、多数の新機能が導入される見通しだ。
リリース17は、2021年に確定する見通しだったが、2020年3月に予定されていた重要な承認日が新型コロナウイルス・パンデミックの影響を受けて延期されたため、その後のスケジュールも変わってくる。現時点では4ヵ月の遅延が検討されており、最終化は2022年になる可能性がある。
【https://venturebeat.com/2020/07/06/5gs-release-16-is-complete-but-covid-19-may-push-release-17-to-2022/】