Thursday, September 10, 2020 10:03 AM
ミストAI、エネルギー利用予測技術を開発
エネルギー利用量予測プラットフォームを開発する新興企業のミストAI(Myst AI)は先日、600万ドルの資金調達を完了し、電力業界向けの「サービスとしての予測(forecasting as a service)」商品群を拡充する計画を打ち出した。
新型コロナウイルス・パンデミックにともなう自宅待機や遠隔労働の激増によって、住宅での電力消費量が増加しており、パンデミック前の電力負荷が変化している。
ベンチャービート誌によると、ミストAIのような負荷予測サービスは、電力会社の確実なサービス継続に役立つだけでなく、パンデミック後も電力会社の業務効率化に貢献すると期待される。
ミストAIのサービスは、さまざまのベンダーから収集する地域特化型の時系列データと人工知能を組み合わせることで予測精度を「最大30〜60%」(ミストAI)改善し、顧客に「何百万ドル」(同)という価値をもたらす。顧客会社は独自の予測モデルを構築することも可能だ。
予測にもとづき電力市場でのポジションを調整することで、電力会社は電力調達コストを最大1%削減し、再生可能エネルギー会社は利益を5%以上増やすことができる、とミストは話した。
電力予測向けの機械学習システム活用はミストAIが初めてではない。グーグル(Google)は2016年に、データ・センターに最適のエネルギー利用を提案するディープマインド(DeepMind)開発のシステムを導入し、電算機冷却のためのエネルギー利用量の40%削減と、エネルギー消費効率指標(Power Usage Effectiveness)の15%改善を自社テストで達成した。
フォックスコン(Foxconn)が投資するカーボン・リレー(Carbon Relay)もデータ・センターの電気使用量を予測する独自システムを開発し、グーグルと同等の節約効果を得た、と報告している。
【https://venturebeat.com/2020/09/03/myst-ai-claims-its-ai-energy-prediction-technology-boosts-utilities-reliability/】