Thursday, October 01, 2020 10:30 AM

ベライゾン、5Gインターネット・ゲートウェイを発表

 ベライゾン(Verizon)は9月29日に、5Gインターネット・ゲートウェイの新製品を市場投入した。同製品は、拡張現実(AR)技術を活用したアプリケーションで初期の設置をサポートすることから、専門の技師による設置サービスを必要とせず、小規模事業主らが自分で設置できる。

 ベンチャービート誌によると、5Gのモデムとワイファイ・ルーターを一つのプラスチック筐体に収めた一体型設計の同ゲートウェイは、小規模の事務所や家庭を標的市場とし、小型であることから壁や窓に取り付けることもできるため場所を取らない。

 利用者らは、ベライゾンが提供する初期設定用のアプリケーションを実装し、その指示に従って5G信号を確認したうえで、同ゲートウェイを適切な場所に設置する。信号の強度が最適になるよう、回転させて角度を変えることもできる。

 ベライゾンはもともと、広帯域接続向けのソリューションとして5G技術を導入した。ミリ波の5Gモデムを使うことで、ケーブル・モデムに匹敵する通信速度を達成できる。

 しかし、ミリ波の信号を受信できるモデムは普及していないため、事務所内や家庭内の固定的な接続網として5Gを使うという認識は広まっていない。今回の製品は、それに対応するベライゾンの作戦だ。

 ミリ波の信号をワイファイにする処理過程はかならずしも容易ではないが、同社は過去2年間にわたって提携社と共同開発してきた。ミリ波の信号は、壁や窓を通過できないことがあるため、適切な場所に設置することが非常に重要になる。場合によっては、5G信号の受信装置を屋外に設置して、屋内のワイファイ・ルーターに接続することもある。新しいミリ波のアンテナと通信網の改良によって、2021年にかけて到達範囲が広がると期待される。

 ベライゾンの新しいゲートウェイは、同社の従来型5G機器よりも長距離の到達範囲がある。当面は米国の8都市で提供され、2020年末までには10都市以上に拡大される。ただ、サービス対象の都市内でも具体的にどれだけの範囲にミリ波のサービスが到達するかは明確ではない。

https://venturebeat.com/2020/09/29/verizon-debuts-5g-internet-gateway-with-augmented-reality-self-setup/