Tuesday, October 27, 2020 9:06 AM
ZF、次世代アクティブ後輪操舵システムを発表
ドイツの自動車部品大手ZFは、アクティブ後輪操舵システム「AKC(アクティブ・キネマティクス・コントロール)」の第2世代を発表した。
新システムは主に、バッテリーパックがあるため重く、前後の車軸間にバッテリーが配置されているためホイールベースが長くなる電気自動車(EV)に適している。長ホイールベース車両の俊敏性を高めるため、操舵角を従来の4.5度から最大10度に拡大しており、ステアバイワイヤ(電気信号による操舵)技術を搭載して自動運転機能への統合性を簡素化している。
ZFは2020年12月から、大型高級車向けに次世代AKCの量産を開始する予定。新システムの装備によって車の最小回転半径は現行システムより1メートル短くなる。中央アクチュエイターの作動力も以前の8キロニュートン(kN)から11kNに増えているため、最大3.5トンの車両に搭載できる。
ZFカーシャーシ技術部門のピーター・ホールドマン責任者は「ZF製アクティブ後輪操舵システムの需要は伸び続けている。このため当社は最近、オーストリアのレブリング工場に4つ目の組み立てラインを開設した。現在は年間100万基以上を生産できる。新システムは、低速での操縦性の向上に加え、高速走行時の安全性確保にも役立つ」と話している。
初代AKCはこれまでに世界で50万台以上の車に搭載されている。
https://press.zf.com/press/en/releases/release_20547.html