Thursday, March 04, 2021 10:00 AM
セールスフォース、リベート・マネジメントを市場投入
セールスフォース(Salesforce)は3月2日、顧客特典制度(客の忠誠心を強めて維持する特典制度)の運用状況についての可視性を高めることを目的とした新製品「リベート・マネジメント(Rebate Management)」を市場投入した。
ベンチャービート誌によると、リベート・マネジメントは、顧客のロイヤルティー(loyalty)を高める特典制度の使用状況に関し、人工知能を活用した分析によって洞察をもたらすことで、アップセル(より高価なものに移行してもらう販促)やクロスセル(関連するものを組み合せて売り込む販促)といった売り上げ機会を特定するのに役立つ。また、特典制度を提供している会社と当該制度の運営業務を請け負っている会社の連携もしやすくする。
顧客向けの特典制度を提供する会社は多数あるが、その利用状況について真の可視性を実現した会社はまれだ、とセールスフォースはみている。埋もれている情報を掘り起こして洞察に変えることで、これまでとらえられていなかった販売機会を見つけられる可能性をもたらすのが、リベート・マネジメントの機能だ。
リベート・マネジメントはまた、分析結果にもとづいて業務内容や流れをモデル化して、特典制度の運営を自動化できるようにする。
「リベート・マネジメントは他製品と異なり、自社の特典制度に関する情報すべてを一極に集中させて簡単にリアルタイムでアクセスできるようにする」「社内の関係者だけでなく販売提携先も含め、全員でそれらの情報を共有できるようにする」と、セールスフォースの広報担当者は説明した。
ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group)によると、リベート(還元、割り戻し)をはじめとする顧客向け特典を顧客の価値にもとづいて提供する会社は全体の20%にすぎない。
そういった制度の導入をはばむ大きな壁の一つは、それを提供する業務体制がないことだ。中小企業の61%が売り上げの半分以上をリピート顧客から計上していると回答していることから、顧客特典制度はその運営コストを上回る価値をもたらすとみられる。
https://venturebeat.com/2021/03/02/salesforce-launches-tool-to-help-businesses-drive-loyalty-during-the-pandemic/