Tuesday, April 06, 2021 4:11 PM

第4世代に進んだビジネス・インテリジェンス

 ビジネス・インテリジェンス(BI)が人工知能を活用した分析で第4世代へと入りつつある。

 ベンチャービート誌によると、BIに分類されるソフトウェアは、SASといったソフトウェア会社らが提供した高度の技術ソリューションによって1970年代に初登場した。その後、90年代にSAPらがクエリー言語の上に抽象化の層を構築して多くの社員が使えるようにしたことで、第2世代へと入った。第3世代は過去10年間の進化で、オールトリックス(Alteryx)といった会社らが、いわゆるウィズィーウィグ(WISIWYG=What You See Is What You Get)と呼ばれるインターフェイスを提供した。

 第4世代のBIは現在、人工知能技術の進歩によってあと押しされている。いままで以上に幅広い層の利用者たちがBIソフトウェアを使って分析しており、仕事に役立つ視野や観点、推奨内容を取得できるようになっている。

 この第4世代の進化では、従来のBIのワークフローが逆転している。これまでは、アナリストらが具体的な質問を問うことから始まっていた。たとえば、家電小売店が、特定地域の店舗で冷蔵庫の品ぞろえを増やせば売上高がどれだけ伸びるかを調べる場合、アナリストが各種の関連データを集めて相関関係を調べ、その結果を視覚化して意思決定者に提示する。

 そういった調査方法は、アナリストが正しい質問をして変数を正しく設定し、過去の傾向が比較的そのまま継続するのであれば、うまく機能する。しかし、状況が変化したり、会社が新しいデータを収集したりすれば、分析内容は変化していくため、リアルタイムで学習していく人工知能が価値を発揮する。

 第4世代のBIは、大量のデータをつねに取り込み、パターンを見つけ、洞察となりそうな情報を生み出していく。意味のありそうな相関関係をプラットフォームのほうから提示し、人間がそれを見て判断をくだすようにする。

 データ分析市場では、その種の課題に取り組む新興企業が多数登場している。その代表的一社と位置づけられるスノーフレイク(Snowflake)は、過去6ヵ月間に企業評価額700億ドル以上のクラウド・ソリューション新興企業上位10社に入るようになった。そのほかデータブリックス(Databricks)は、10億ドルを資金調達しており、評価額を280億ドルに拡大させたばかりだ。両社とも最新の分析手法を可能にする技術を提供している。

https://venturebeat.com/2021/04/02/how-ai-powered-bi-tools-will-redefine-enterprise-decision-making/