Thursday, April 22, 2021 10:33 AM
グーグル、人工知能基盤の書類処理サービス群を一般提供
グーグル(Google)は4月21日、クラウド基盤で人工知能による書類処理製品群の一般提供を開始したことを明らかにした。
ベンチャー・ビート誌によると、試験版が2020年に市場投入された同プラットフォーム「ドックAI(DocAI)」には、レンディング(Lending)ドックAIやプロキュアメント(Procurement)ドックAIが含まれる。それらはこれまで数千社に限定的に使われてきた。
企業は一般的に、一つの書類を作成して保存するのに平均20ドルを支出していると見積もられる。また、ペーパーレスであることを自認する会社はわずか18%しかないと言われる。IDCの調べによると、書類の作成および管理に関する課題は、21.3%の生産性喪失の原因となっており、米国内企業らは年間に計80億ドルという巨額を書類関連の手作業のむだに費やしている。
そういった課題の解消に貢献しようというのがドックAIプラットフォームのねらいだ。
レンディング・ドックAIは、融資申請者の資産書類を処理するもので、今回の一般提供版では、収入証明や銀行明細に特化したAIモデル群が追加された。利用会社はそれによって、申請者に関するデータを審査する際の仕事の流れを大幅に自動化し、間違いが起きる余地を排除できるようになる。
かたやプロキュアメント・ドックAIは、請求書や領収書、そのほかの支出関連書類を処理する。一般提供版では、電気代や水道代、そのほかの光熱関連請求書も人工知能による分析と処理の対象に追加された。同機能は、グーグルのノウレッジ・グラフ(Knowledge Graph)という人工知能機能を活用してすべての情報を検証する。同システムは、ウェブ上にある約50億の会社や組織、団体、機関、サービス、事業から500以上の事実を集めて理解し、書類中の情報の真正性を判断する。
https://venturebeat.com/2021/04/21/google-launches-ai-powered-document-processing-services-in-general-availability/