Tuesday, May 11, 2021 10:14 AM
エイバ、車両検出範囲500メートル超のライダー開発
シリコンバレーのライダー(光検知・測距装置)開発企業エイバ・テクノロジーズ(AevaTechnologies)は、500メートル以上離れた他車両と、350メートル以上離れた歩行者を検出できる高性能ライダーを開発した。
ロイター通信によると、ライダーは車載システムが道路の3D(3次元)デジタル地図を生成するのに必要な装置。遠くの物体の動きを検知して、木や路側装置などの静止物と歩行者、自転車などを区別するのにも役立つ。
ライダーの検出範囲は自動車メーカーにとって重要な数字で、距離が長いほど、自動運転車(AV)が走行中にさまざまな判断をする時間に余裕が生まれ、特に高速走行時の安全性向上につながる。
独自動車部品大手コンチネンタルが2020年に資本参加したエイアイ(Aeye、カリフォルニア州)などは、他車両の検出範囲を最大300メートルと発表している。
ライダーは、対象物にレーザー光を照射し、その反射光などを基に3D画像を生成するため、あまり光を反射しない暗い色の物体検出が課題となる。
エイバによると、同社のセンサーは独自開発のチップによって離れた場所にある反射率10%未満の物体も検出できる。ミナ・レツク最高技術責任者(CTO)は「この業界で比類のないパフォーマンスと拡張性の組み合わせを提供することが目標」と話している。
エイバは大手サプライヤーのデンソーやZFとセンサーの量産に関する契約を結んでいる。