Wednesday, July 07, 2021 11:15 AM
クローガー、KNAPPとの提携で流通センター自動化を拡充
米グローサリー・チェーン大手クローガー(Kroger)は、流通向け技術ソリューション会社KNAPPと提携し、オハイオ州デラウェアにあるグレイト・レイクス物流センターの機能性と処理能力を拡充する計画を進めている。
サプライ・チェーン・マネジメント・リヴュー誌によると、同センターでは現在、倉庫空間の自動化機能や注文品ピッキング(指定品を特定してつかみ上げる動作)や、特定された商品が入った箱をパレット上に積み上げる動作の自動化を実現するための改修および拡張工事が進められており、今夏までに完了する見通しだ。
2003年に開設された同物流センターは、クローガーがオハイオ州の中央部と北西部、オハイオ・リヴァー・ヴァリー地域、ミシガン州の南東部で展開する計115の支店に商品を配送する拠点として機能している。
同センターは、KNAPPの商品保管ソリューションとピッキング・システムのOSRシャトル・イーヴォ(Shuttle Evo)を組み合わせる。
シャトル・イーヴォは、倉庫内の商品保管空間に設置される立体的格子状構造の商品棚と、棚に沿ったレールやコンベアで自律移動する商品移動箱によって、商品の入った箱たちを規定の順番通りに、ランピック(RUNPICK)というロボットに届ける。ランピックはそれらを受け取るとパレット上に積み上げ、発送準備する場所まで自律移動して運ぶ。
新型コロナウイルス・パンデミックを受けて倉庫や配送センターでは、作業自動化の波が一気に強まった。倉庫業務の大部分はすでに自動化済みだが、技術革新や導入コストの低下、自動化圧力の高まりによって、これまで自動化水準の低かった工程や作業、動作の自動化が2020年に加速し、現在でもその動きは強まり続けている。
KNAPPのジョセフ・メンツァーCEOは、同センターの改修および拡張について、「クローガーの供給網の柔軟性を大幅に向上し、物流センター機能自動化への投資に対する回復力ある取り組みを実現するよう設計されている」と話した。
一方、クローガーのトニー・ルチーノ副社長は、「支店群の商品補充において同配送センターの効率性が大幅に向上される」と話した。その結果、たとえば生鮮食品をより早く店内に陳列できるようになる。今回の自動化によって同センターの処理能力は倍増し、需要増への対応力も大幅に強化される。
https://www.scmr.com/article/kroger_collaborates_with_knapp_to_modernize_and_expand_dc