Wednesday, July 21, 2021 10:38 AM

マイクロソフト、東京五輪でチームスの広告を展開へ

 マイクロソフト(Microsoft)は7月20日、東京夏季五輪大会開会式のテレビ中継番組で放送するマイクロソフト・チームス(Microsoft Teams)のテレビ広告を披露した。

 CNBCによると、同広告は、新型コロナウイルス・パンデミックを理由に日本への渡航計画を取りやめた人たちを紹介し、東京在住の人たちがチームスを使って東京の様子を紹介するという内容だ。

 マイクロソフトは、スラック(Slack)やズーム(Zoom)と競合するチームスに関して、五輪大会を機にこれまでとは異なる利用者層を引き付けようとしている。仕事の用途だけでなく、だれもが使って楽しめる製品という性格を訴求する意図がある。

 同広告は、「チケット・トゥ・トウキョウ(Ticket to Tokyo)」と呼ばれる同社の広告キャンペーンの一環で、金曜日の開会式を皮切りに米国内で放送される。広告大手インターパブリック(Interpublic)傘下のマキャン(McCann)が制作に関与した。

 マイクロソフトは、東京五輪の公式スポンサーではないが、以前にも五輪大会に絡めて広告キャンペーンを展開してきた。同社はまた、五輪大会の米国内放映権を持つNBCとも協力関係にある。 両社は、チームスを提供して五輪大会中継放送中に出場選手らが友人や家族らと話せるようにする。

 「オリンピックが多くの人に愛される理由は、競技だけでなく文化交流の機会でもある点だ。さまざまの文化の人たちが集まって、たがいの国や特に開催国について学べる」と、マイクロソフトのブランド・広告・リサーチ担当副社長キャスリーン・ホール氏は話した。

 日本では、東京五輪の最高位スポンサーであるトヨタ自動車が五輪番組でテレビ広告を放送しない方針を明らかにしたばかりだ。トヨタはしかし、米国では五輪番組でテレビ広告を出す。

 今回の五輪大会は無観客で開催される。パンデミックの影響を払拭できないことから、一部の広告出稿会社にとっては難しい判断を迫られる状況となっている。パンデミック中のスポーツ中継番組の視聴率は下がっており、今大会もそうなるとみる予想もある。

 ホール氏は、それでもなお五輪大会が多くの人に共同体意識をかきたてる数少ない機会だと考えている。「広告主にとって、真に上質の環境で非常に有意義かつ即時的で目に見える影響を及ぼせる最後の大きな機会の一つだ」と同氏は述べた。

https://www.cnbc.com/2021/07/20/microsofts-2020-tokyo-olympics-ad-aims-to-show-teams-isnt-just-a-business-app.html