Tuesday, September 07, 2021 10:15 AM

ゼロックス、傘下の3社をケアARに統合

 ゼロックス・ホールディングス(Xerox Holdings)は9月2日、傘下の3社を統合するケアARホールディングス(CareAR Holdings)を設立する計画を発表した。サービス業務の管理支援技術を提供する。

 ビジネス・ワイヤーによると、新会社には、2021年に買収したケアAR(CareAR)のほか、ドキュシェア(DocuShare)とXMパイ(XMPie)の3社が統合される。ゼロックスの社長兼最高執行責任者のスティーブ・バンドローザック氏が新会社の会長兼CEOとなり、買収前のケアARの共同設立者サム・ワイクバーグ氏が新会社の社長に就任する。

 新会社の中核製品となるのは、拡張現実(AR)技術を使ったケアARのプラットフォームだ。業務管理技術を提供するサービスナウ(ServiceNow)との提携関係を通じてサービスナウ・フィールド・サービス・マネジメント(ServiceNow Field Service Management)を統合し、現場で作業にあたるサービス技師らがARを介して経験ある技師から助言を受けられるようにする。

 ドキュシェアはコンテント管理システムを開発し、XMパイはクロスメディア・プラットフォームを提供している。新会社には、それら2社の事業資産が取り込まれるほか、ゼロックスの研究開発所「パーク(PARC=Palo Alto Research Center)」が開発した人工知能エンジンも統合される。

 新会社はサービスナウから1000万ドルの投資を受け、その結果、評価額は7億ドルと算出された。

 「ゼロックスは、サービス主体の業界のニーズに応える事業としてケアARを位置づけている」「予想人工知能を活用して、リアルタイムの情報提供や視覚ツール、データへのアクセスを利用者の指先に届けていく」と、ゼロックス副会長兼CEOのジョン・ヴァイセンティン氏は説明している。

 今回の資本注入と新会社設立に際しては、みずほ証券の米国法人とウィルキー・ファー&ギャラガー法律事務所(Willkie Farr & Gallagher)が顧問として協力した。

https://www.businesswire.com/news/home/20210902005267/en/Xerox-Announces-Formation-of-CareAR-Software-Business