Friday, September 10, 2021 11:18 AM

セールスフォース、サービス・クラウドを大幅拡充

 セールスフォース(Salesforce)は9月9日、サービス担当者や顧客向けの各種機能とその運用を強化できるよう、サービス・クラウド(Service Cloud)のための新たな人工知能基盤自動化およびデジタル・チャンネル技術を発表した。

 ベンチャービート誌によると、最初のツール群は、顧客ニーズを予想して適切な担当者への割り振りを最適化し、顧客の要望に的確かつ迅速に対応できるようにすることをねらう。音声と動画、そしてテキストに対応する二番目のツール群は、顧客たちが自分にとってもっとも好都合の手段でデジタル顧客対応センターに問い合わせできるようにするデジタル顧客対応センター向けだ。

 顧客対応業務は昨今、重要性が高まっており、その自動化需要も非常に強まっている。新型コロナウイルス・パンデミックがまだ収束しきれないなか、そういった傾向はさらに顕著になった。ハブスポットの調べによると、93%の消費者は、顧客サービスの質がきわめて高いブランドからは繰り返し買うと答えた。その一方で、51%の消費者は、悪い購入体験が1回でもあれば、そのブランドからは二度と買わないと回答した。

 調査会社ガートナーは2018年に、顧客サービス業務の約25%が人工知能やチャットボット(質疑応答代行ソフトウェア)を2020年までに使うと予想した。最近の調査では、IT関連の意思決定者の71%は、人工知能や自動化が顧客サービスをパンデミック期間中に向上させると回答した。

 セールスフォース・サービス・クラウドの新ツール「カスタマー・サービス・インシデント・マネジメント(Customer Service Incident Management)」は、問い合わせ内容を人工知能によって分類して同じ問題に関する問い合わせを集め、それらの担当班に自動的に割り振ることで、担当者らが緊急性にもとづいて優先順位をつけられるようにする。

 そのほかの新機能には、フロー(Flow)の自動化機能を拡充することで、各種のチャンネル群や外部のシステム群を横断して複数のサービス班と複数の処理過程を自動的につなぎ、対応過程の迅速化と対象処理の最適化を可能にする。

https://venturebeat.com/2021/09/09/salesforce-beefs-up-service-cloud-with-new-automation-features/