Wednesday, September 22, 2021 12:00 PM
オラクル、デジタル販促の重要部分を人工知能で自動化
オラクル(Oracle)は9月20日、人工知能を使ってデジタル販促キャンペーンの重要部分を自動化する新たなシステムを発表した。
かつてはデータベースでしか知られなかったオラクルは近年、セールスフォース(Salesforce.com)やアドビ(Adobe)をはじめとするクラウド基盤B2B(business-to-business)ソフトウェア大手らと競争している。オラクルの新システムはそれらに対抗する製品だ。
ロイター通信によると、B2B向けデジタル販促キャンペーンは、消費者を標的市場とするデジタル販促とは異なり、販促担当者らが呼ぶところの「販売機会につながる要件を満たす足がかり(qualified lead)」をつくりだすことをおもなねらいとする。消費者対象の販促キャンペーンの場合、商品に関する認知度向上をねらう場合が多いが、B2B向け販促キャンペーンではそれは目的ではない。
「要件を満たす足がかり」は一般に、販売担当者が対象者に連絡をとって売り込み、最終的には販売につながる可能性のある機会を指す。質の低い「要件を満たす」は、販売担当者の時間と労力をムダにする確率が高いことから生産性を落とす原因となる。そのため、質の高い「要件を満たす足がかり」は決定的に重要な要素となる。
オラクルが今回発表したフュージョン販促システム(Fusion Marketing system)は、人工知能を使うことで販促キャンペーンを組み立て、電子メールを使ってやり取りする対象者たち、または広告に反応する対象者たちが最終的に購入する確からしさをもとに、対象者たちの連絡先を販売班に送信することを自動化する。
同システムは、ありとあらゆるデータ源からデータを集めて分析してそれを判断する。そのなかには、オラクルの顧客会社らの電子メールや連絡先のリストのほか、第三者業者らの巨大な市場から集められたデータが含まれる。
オラクルは近年、デジタル広告事業やデジタル販促過程の自動化機能を商品化するために、膨大な量の外部データを買い取ってきた。フュージョン販促システムはそれらのデータを分析し、それによって導き出した洞察を活用する。
https://www.reuters.com/technology/oracle-uses-ai-automate-parts-digital-marketing-2021-09-20/