Wednesday, September 29, 2021 10:47 AM
ドロップボックス、新たな動画メッセージング機能を発表
クラウド・ストレージ・サービス大手ドロップボックス(Dropbox)は9月28日、新型コロナウイルス・パンデミックによって加速した労働力分散化に対応する新たな動画メッセージング・ソリューション「リプレイ(Replay)」を発表した。
ベンチャービート誌によると、リアルタイムでの通信ではない非同期業務連絡(Asynchronous communication)は、遠隔労働にとって重要な協業ソリューションに位置づけられるようになっている。複数場所に散らばる労働力が同時にオンライン勤務していなくても接続状態を維持できるようにするのが非同期業務連絡技術だ。もっとも一般的でわかりやすい例は電子メールだが、電子メールは、すべての状況にかならずしも最適とはいえない。
同分野ではズーム(Zoom)が躍進したが、「ズーム疲れ」も広まった。それに対しドロップボックスは、リアルタイム動画会議ではない動画による業務連絡を簡便化にする。ドロップボックスは、視覚連絡ツールのドロップボックス・キャプチャー(Dropbox Capture)を応用し、利用者らが短い動画メッセージをつくって共有できるようにする計画だ。電子メールでは説明しきれない内容を収めた動画を都合のよいときに共有できるようにすることで、動画会議の日時決定や調整、設定、通知といった面倒を省くことがねらいの一つだ。
そういった動向は、技術業界では少し前から広まっている。協業管理ソリューションを提供するサンフランシスコ拠点の新興企業アッサナ(Asana)は、類似機能を自社プラットフォームに6月に統合した。シスコ(Cisco)もヴィッドキャスト(Vidcast)という類似プラットフォームを市場投入した。
ドロップボックスによると、パンデミックが始まって以来、クラウド・ストレージの利用は増え続け、特に動画ファイルは2019年から2020年に50%の大幅増を記録している。ただ、容量の大きな動画コンテントを低帯域幅かつ多種多様のフォーマットでクラウド・ストレージに保存して閲覧するには不便だ。
同社はそこで、リプレイによって動画コンテントをダウンロードすることなく閲覧でき、また、動画内容に関する感想や意見を第三者ツールを使うことなく簡単に送信できるようにする。リプレイはまた、動画コンテントに対するコメントや注釈を付け足すこともできる。
同社はそのほか、ドロップボックス・ショップという新たな販売プラットフォームも発表した。ドロップボックス・ショップは、デジタル・コンテントの創作者らが自分のデジタル作品ファイルを製品化して商品として売れるようにする。
https://venturebeat.com/2021/09/28/dropbox-capture-brings-video-messaging-to-the-distributed-workforce/