Thursday, October 28, 2021 11:25 AM
アマゾン、病院と高齢者施設向けのアレクサを提供
アマゾン(Alexa)は10月27日、医療施設および高齢者居住施設向けに音声認識人工知能(仮想執事)「アレクサ(Alexa)」の新機能を発表した。
テッククランチ誌によると、アレクサ・スマート・プロパティーズ(Alexa Smart Properties)の一環と位置づけらる新機能は、それらの施設でアレクサに対応した装置を大規模に導入して、それぞれの施設特有のニーズにあわせた機能を利用可能にする。
同社はこれまで、ホテルや集合住宅を対象とした同様の製品を市場投入していた。
今回の新製品では、たとえば高齢者住居施設に住む人がアレクサに話しかけて家族に電話をかけたり、コミュニティー管理者からの連絡を聞いたりすることを可能にする。また、住人間で音声メッセージを直接やりとりしたり、音声および動画通話をかけたりすることもできる。コミュニティー内の設備予約や修理の要望といったさまざまの連絡用途を目的としている。
アマゾンによると、エイトリア(Atria)やエスカトン(Eskaton)といった高齢者向け居住施設のコミュニティーが同製品を導入する予定だ。
高齢者向け居住施設でアレクサを活用するためのソリューションは、第三者業者らが以前から開発してきた。たとえば、K4コネクト(K4Connect)は、高齢者や障害者向けのアレクサ対応ソリューションを開発しており、2020年に2100万ドルを資金調達した。そのほか、ライフライン・シニア・リビング(Lifeline Senior Living)やエイヴァ(Aiva)、ヴォセラ(Vocera)といった開発会社がある。
それらの第三者会社らは今後、アレクサ・スマート・プロパティーズのツールやAPI(application programming interface)を利用して独自機能を提供できるようになる。
医療機関向け市場では、アマゾンはシーダー・サイナイ(Cedars-Sinai)病院と提携して、アレクサを病室に試験的に設置し、入院患者らが音声コマンドでテレビのチャンネルを変えたり、病院スタッフと話したりすることができるようになっている。
アマゾンによると、医療施設と高齢者施設向けのアレクサ製品では、音声録音を保存せず、利用者らが個人情報を共有する必要もない。利用者らは、スマート・スピーカー(仮想執事端末)「エコー(Echo)」の上部にあるボタンを押せば、いつでもマイクをミュートにできる。
https://techcrunch.com/2021/10/25/amazon-brings-alexa-to-hospitals-and-senior-living-centers/