Tuesday, November 02, 2021 10:50 AM
AT&TとH2O、法人向けフィーチャー・ストアーで協力
通信サービス大手のAT&Tと人工知能クラウド大手のH2Oは、法人向けの人工知能フィーチャー・ストアー(固有名詞ではなく一般概念を指す言葉)を開設した。
ベンチャービート誌によると、リポジトリー(貯蔵庫、収納庫、アプリケーション開発のための各種情報のデータベースまたはデータ庫あるいは資源庫)である同ストアーは、有料ソフトウェア・プラットフォームとして提供される。各社のアプリケーション開発者やデータ科学者らはそれによって、機械学習機能を共有または再使用でき、それぞれ独自の開発事業を加速させられるようになる。個人化や推薦エンジン、予測モデル、価格設定の最適化、供給網と流通網の管理、そのほかさまざまの業務に役立てることができる。
機械学習モデルを構築するにあたって、もっとも重要なのはデータだ。通常は、収集した生データから余計なものを取り除き、また変数や特性を加えたうえで、システムへのインプットとして使えるようになる。
人工知能ソフトウェアの開発者らは、そういったシステム工学のためのツールを開発するが、それには数ヵ月かかる可能性があるうえ、同じ会社内でもプロジェクトが異なれば、ゼロから開発し直さなければならないことがある。
フィーチャー・ストアーは、その課題を解決することを目指すものだ。開発者らは、プロジェクトのための新しい機能を作成して同ストアーに追加することで、のちに必要になる場合に再使用できるようになる。
データブリックス(Databricks)やテクトン(Tecton)、モレキュラ(Molecula)、ホップスワークス(Hopsworks)、スプライス・マシン(Splice Machine)、アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)は、いずれも機械学習の運用を加速させるフィーチャー・ストアーを提供している。
AT&TとH2Oのサービスは、フィーチャー・ストアーとしての役割りを果たすだけでなく、多数の追加機能を提供する。多数のデータ・パイプラインや機械学習パイプラインと統合して、クラウドやサース(SaaS=software-as-a-service)提供業者を介して社内のデータ・レイクに適用できる。両社の同ストアーは、スノウフレイク(Snowflake)やデータブリックス、アパッチ・スパーク(Apache Spark)、H2Oスパークリング・ウォーター(H2O Sparkling Water)、パイソン(Python)、スカラ(Scala)、ジャヴァ(Java)と統合されている。
「フィーチャー・ストアーは、人工知能開発でもっとも注目される分野の一つだ。データ工学ツールが複雑かつ高価になっていることから、再使用できることが非常に重要だ」と、AT&Tの最高データ責任者アンディ・マーカス氏は述べた。
https://venturebeat.com/2021/10/29/att-h2o-collab-on-feature-store-for-ai-developers/