Monday, January 10, 2022 11:15 AM
暗号通貨犯罪の額、2021年に過去最高
ブロックチェーン分析会社チェインナリシス(Chainalysis)は1月6日、暗号通貨関連の犯罪が2021年に金額ベースで過去最高に急増し、違法インターネット住所群が総額140億ドルの暗号通貨を受け取り、2020年の78億ドルから79%増を記録した、と報告した。
ロイター通信によると、2022年初頭の時点で、不正インターネット住所群はすでに100億ドル以上の暗号通貨を保有し、その大半は暗号通貨盗難に関連する電子財布によって保有される、とチェインナリシスは報告した。
不正インターネット住所とは、ランサムウェアやねずみ講、詐欺といったオンライン犯罪行為に悪用される電子財布を指す。
とはいえ、暗号通貨の取り引き量全体に占める不正行為の割り合いは、2021年にはわずか0.15%と低い水準にとどまった。2021年の取り引き高総額は15.8兆ドルに急増し、2020年の水準から550%以上も拡大した。
「犯罪行為での暗号通貨の乱用は、暗号通貨の合法活用の障害になる」「また、政府による規制の可能性を高める」とチェインナリシスは指摘する。
同社はまた、従来の銀行以外による暗号通貨建ての融資を促進するディファイ(DeFi=decentralized finance)の台頭が、資金の盗難や詐欺の増加の大きな要因になっている、と指摘する。
同社によると、非中央化金融サービス(ディファイ)プラットフォームから盗まれた額は2020年に1億6200万ドル弱で、同年に盗まれた総額の31%を占めた。その額は2021年に1330%も増え、23億ドルに激増した。
https://www.reuters.com/markets/us/cryptocurrency-crime-2021-hits-all-time-high-value-chainalysis-2022-01-06/