Monday, March 21, 2022 11:58 AM
企業技術接続環境、VPNからゼロ・トラストに世代交代
多くの会社の技術環境は昨今、VPN(virtual private network=仮想専用線)からゼロ・トラスト・ネットワーク・アクセス(zero trust network access=ZTNA)への移行が加速している。
テッククランチ誌によると、新型コロナウイルス感染症の発生によって遠隔アクセスとサイバーセキュリティーの重要性が一気に高まったことがその背景にある。ZTNAの方が、会社の情報資産に従業員らが迅速にアクセスでき、また安全性も向上できるためだ。
調査会社のガートナー(Gartner)は、新規の遠隔アクセス導入の70%以上がおもにZTNAによって提供されるようになると予想している。2021年末時点ではZTNAの割り合いは10%未満だった。
VPNは過去30年以上にわたって標準的技術として使われてきたが、遠隔勤務に適したゼロ・トラストへの移行によってZTNAに取って代わられつつある。遠隔アクセスの基盤技術の世代交代といえる。
ゼロ・トラストは決して新しい技術ではないが、パンデミックによる勤務形態の変化によって普及するようになった。特定の利用者だけを特定のアプリケーションにアクセスできるようにするもので、通信網に接続させることはないため、アプリケーションをインターネットに露出することがない。
VPNに代表される伝統的な取り組み方は、社員や第三者を通信網に接続させてアプリケーションへのアクセスをもたらすため、アプリケーションとVPNそのものをインターネットに露出することになり、それが攻撃者に発見される可能性がある。
ズィースケーラー(Zscaler)が各社のIT担当者らを対象に行った調査では、自社IT環境の安全性にVPNが危険をもたらすことを懸念しているという回答者が72%に上った。
会社の技術環境がVPNかZTNAかの違いは、社員の勤務体験にも影響する。VPNに頼っている会社は、業務を遂行できるものの、利用者である従業員側に煩雑さをもたらす。一方、ゼロ・トラスト・プラットフォームを導入した会社では、あらゆる場所のあらゆる端末から仕事に必要な情報にすばやくアクセスして働ける環境を実現する。そのため、人材の維持や獲得の面でも競合社らとの差別化点になるとみなされるようになっている。
https://techcrunch.com/sponsor/zscaler/in-the-competition-for-talent-technology-can-help/?mvt=i&mvn=c639a910ca9940b5a6328bd524b61a03&mvp=NA-TECHCRUNSPASITE-11239021&mvl=Size-6×2%20Fn-position%20is%20nativeriver%20%5BHomepage%20River%20-%20Click%20out%5D