Friday, June 03, 2022 11:55 AM
ウォルマート、ドローンを使った配達を6州に拡大
小売チェーン世界最大手ウォルマート(Walmart)は先日、アマゾンやフェデックスといった競合社らに対抗するために、ドローン(無人飛行機)を使った迅速配達サービスを米国内6州の400万世帯に拡大した。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ウォルマートは、ドローンによる配達をすでに実施しているアーカンソーに加え、アリゾナとフロリダ、テキサス、ユタ、バージニア各州でドローンによる商品配達を始めた。
ウォルマートによると、配達所要時間は最短30分で、1年に100万個以上の小包みを配達できるという。1回の配達料金は3.99ドルで、一度に運べる配達物の重量上限は10ポンドだ。
同社は、ドローン運行サービスのドローンアップ(DroneUp、バージニア州拠点)と提携して本拠地アーカンソー州のウォルマート店舗を拠点に2021年11月にドローン配達を開始した。ウォルマートは2021年6月にドローンアップに投資している。
同サービスでは、注文を店舗で受け付け、配達物は、ドローンからケーブルを使って配達先の庭に降ろされる。オンライン買い物にはドローンによる配達サービスは適用されない。
アマゾンやフェデックス、UPSも、費用対効果が高くより遠くの消費者に配達できる方法として、ドローンによる配達サービスを拡大している。
ウォルマートの革新および自動化担当上席副社長デイヴィッド・グギーナ氏によると、同社は当初、緊急的な物資配達が同サービスのおもな使われ方になると想像したが、実際には、「多くの消費者が普段の夕食用の食品をはじめ、利便性のためにドローンを利用している」。
最近の事例としては、ある店舗でドローン配達がもっとも多かった商品は、調理済みの「ハンバーガー・ヘルパー(肉入りパスタ料理)」だった。
ウォルマートは、今回拡大したドローン運行網の対象を地元企業や自治体に広げる考えで、保険や緊急対応、不動産といった分野でもサービスを提供する計画だ。非消費者向けサービスから得られる収入によって、一般家庭への商品配達にかかる費用を相殺できるほか、より多くの飛行データ収集にも役立つ、と同社は見込んでいる。
https://www.wsj.com/articles/walmart-expanding-drone-delivery-network-to-six-states-11653401319