Tuesday, September 20, 2022 11:50 AM
アイロンクラッド、契約書作成時間を60%短縮
契約管理システムを提供する新興企業アイロンクラッド(Ironclad、サンフランシスコ拠点)は9月16日、人工知能技術を統合することで契約書の管理と分析機能を強化した新版を発表した。
ベンチャービート誌によると、新版は、契約書の作成作業を自動化することで作業時間を従来比60%短縮し、過去に締結された契約に関するデータも詳細に分析する、と同社は説明した。
同社の共同設立者兼CEOのジェイソン・ボーミグ氏によると、光学文字認識(optical character recognition=OCR)機能のアイロンクラッド・スマート・インポート(Ironclad Smart Import)を使えば、紙の契約書をスキャンして編集可能のデジタル形式に変換し、インデックスやタグを使って大規模に契約書データを保管できる。テキスト全文を検索したり、自動的にデータを抽出したりすることも可能だ。それによって、契約書の更新日を把握し、顧客担当者が顧客に連絡するといった対応が簡便化される。
新版では、契約書を承認すべき担当者がだれなのかを認識して、その担当者に自動的に送付することもできる。
アイロンクラッドはまた、人工知能で契約書の条項を吟味するソフトウェア「アイロンクラッド・プレイブックス(Ironclad Playbooks)」のベータ版を市場投入した。同ベータ版は、契約書を自動的に分析して、詳しく検討すべき部分を指摘し、法的に認められたガイドラインに則って交渉の方法も提案する。同ソフトウェアは、利用者があらかじめ指定した確認事項にもとづいて、契約書の全文を読み、条件に合致しているかどうかを調べたうえで、必要に応じて代替の文言を提案する。
同社は、契約書の分析&視覚化プラットフォーム「アイロンクラッド・インサイツ(Ironclad Insights)」を少し前に投入していた。同プラットフォームは、契約書のメタデータや処理データを分析して事業関連のデータを視覚化することで意思決定を支援する。
同社は、2022年に入ってからシリーズEの資金調達で1億5000万ドルを獲得した。それによってこれまでの累積調達額は3億3300万ドルとなった。
https://venturebeat.com/ai/ironclads-new-contract-platform-embeds-ai-to-improve-business-workflows/