Monday, January 30, 2023 11:52 AM

グローサリー小売業界、ロボットでの食品配達に注力

 世界のグローサリー小売業界では昨今、食品のさらなるオンライン販売と配達の需要増に備えるべく、ロボティクスの導入に注力している。

 ペイメンツ誌によると、約40ヵ国に1万3000以上の店舗を持つフランス拠点のスーパーマーケット・チェーン大手カルフール(Carrefour)は最近、ベルギーで展開する店舗群において、オンライン購入された食品をロボットで配達する試験を開始した。カルフールはそれにともなって、トルコ拠点の自動配送サービス会社デリバース・ドット・エイアイ(Delivers.ai)と提携した。

 カルフールの利用客らは、モバイル・アプリケーションで注文すると、買い物した食品が15分以内で自律走行台車によって配達される。カルフールとデリバースによる同試験は、本格的な食品配達自動化としては「欧州初」だとカルフールは宣伝している。

 一方、米国では、ウーバー・イーツ(Uber Eats)がロボットによる配達を始める計画を進行中だ。同社は、自動運転台車を開発するカートケン(Cartken)との提携によって、同サービスをマイアミで提供開始する。

 それら一連の動きは、スマートフォンやモバイル・アプリケーションを子どものころから使っている若い消費者層の需要が今後さらに高まることから、その市場の取り込みに着手することで、将来の商機を獲得しようというねらいを反映している。

 ペイメンツ誌の「コネクテッドエコノミー(ConnectedEconomy)」シリーズの最新版の月間報告によると、約4000人の米消費者を対象にした最近の調査では、若年層の消費者が食品をオンライン購入する割り合いが特に高いことが判明している。

 それによると、Z世代の63%、カスパース(cuspers)の61%、ミレニアル世代の66%は、食品をすでに日常的にオンライン購入している。Z世代(Generation Z)とは、1990年代後半から2010年代序盤までに生まれた世代。ミレニアルス(Millennials、ミレニアル世代)は、1980年代序盤から1990年代中盤までに生まれた世代で、Y世代(Generation Y)とも呼ばれる。カスパースは、別名ズィレニアルス(zillennials)と呼ばれ、Z世代とミレニアルスの集合世代を意味する。

https://www.pymnts.com/news/retail/2023/grocery-shoppers-buy-fewer-items-but-maintain-quality-amid-inflation/