Tuesday, February 14, 2023 11:36 AM
ノキアとキンドリル、私設5G通信網に関する提携を拡大
ノキア(Nokia)とキンドリル(Kyndryl)は2月13日、5G通信網を使った工場向け自動化プラットフォーム事業をめぐる1年前の提携を3年延長した。両社はこれまでに100以上の顧客会社らにプライベート5G通信網を提供している。
IBMの通信技術事業が2021年に独立して誕生したキンドリルは、ノキアやそのほかの通信機器メーカーらとの提携を通して、プライベート5G通信網をおもに製造会社らに販売している。同市場は、年間数十億ドルの成長が見込まれるが、実績を残せる会社はごくわずかだ。
ロイター通信によると、ノキアとキンドリルは提携のもと、顧客数とプライベート5G通信網提供件数において2022年に好調な業績をあげた、とノキアの大企業向け事業責任者クリス・ジョンソン氏は取材に答えた。
両社によると、最初に限定的に導入した顧客会社らが自社工場にプライベート5G通信網を本格的に整備すべく両社に発注する会社が非常に増えているという。
ダウ・ケミカルがテキサス州で運営する石油化学処理工場では、プライベート高速無線通信網によって作業員らの安全性が高まったほか、音声&動画を使った遠隔協業や作業追跡、車両テレマティクスが可能になり、広範の業務で大きな合理化を実現した。
キンドリルの国際事業部責任者ポール・サーヴィル氏は、ダウ・ケミカルが現在、世界各地の数十の工場にプライベート5G通信網を導入する計画を進めている、と話した。同氏によると、キンドリルは現在、「プライベート高速無線通信網の事業において、約24ヵ国で100社以上の顧客と取り引きしている」。
グランド・ヴュー・リサーチの調査によると、世界のプライベート5G通信網市場規模は、2021年の13億8000万ドルから2030年には410億2000万ドルに達すると予想される。
ノキアとキンドリルはまた、事業資源現場監視ソリューション群の一環として、化学物質の識別や映像認識といったさまざまの種類の検知器を使って顧客らの現場監視を自動化する産業用ドローンを共同で開発した。
それらのドローンはまだ商業化されていないが、プライベート5G通信網と一緒に運用することで、巨大な産業施設の点検や整備、問題の早期発見を劇的に合理化する実効性が試験運用で証明されている。すでに複数の会社がその本格導入を検討している、とジョンソン氏は述べた。
https://www.reuters.com/technology/nokia-kyndryl-extend-partnership-private-5g-factory-networks-2023-02-14/