Friday, February 17, 2023 11:56 AM

市場調査の実効性を人工知能で引き上げる方法

 会社らが消費者や顧客の動向および嗜好についての情報を集める市場調査において、従来型の調査方法と、人工知能を活用した先進的調査方法を融合させることで、市場調査をもう一段階引き上げることができる。

 ベンチャービート誌によると、従来型の典型的な市場調査は、既存の顧客に関して単発の洞察を導き出すという点では効果があるが、潜在的な顧客についての洞察をつかむうえでは効果が低い。

 また、競合他社の顧客と自社の顧客を意味のある方法で比較するのが難しいという難点もある。さらに、従来型の市場調査にはかなりの費用がかかるため、幾度となく繰り返して継続性のある洞察を導き出すのも多くの会社にとっては難しい。

 それらの欠点を解消するために多くの会社が活用しているソーシャル・リスニングにも欠点がある。ソーシャル・リスニングには、ソーシャル・メディアでのやりとり内容から情報を集めて、顧客らの動向を継続的に分析できるという大きな利点があるが、現時点では手作業の部分が多いほか、優秀なデータ分析家たちを雇い入れて継続的にその作業を行うとなると高コストとなる。

 そこで重要となるのが、人工知能を使った自動化機能によって、伝統的な市場調査とソーシャル・リスニングの欠点を解決するという取り組みだ。

 適切な情報源を特定したうえで、それらのデータを自動的かつ継続的に集めて分析できれば、費用を抑えながら質の高い洞察を得るという二つの目標を達成できる。伝統的な市場調査が、ある瞬間に撮影した写真から意味を引き出すという行動だとすれば、人工知能を使った自動的な市場調査は、継続的に撮影される動画から意味を引き出す行動といえる。

 データ源には、ソーシャル・メディアのほか、各種のウェブサイトに投稿された評価内容や消費者調査結果、顧客サービス担当者をはじめさまざまの接点で記録された顧客とのやりとりを使うことができる。それらすべてのデータを集めて傾向を特定おおび認識し、顧客の感情やニーズを理解する作業は、人間が実行するにはあまりにも手間ひまがかかりすぎるため、人工知能にうってつけの作業だ。

https://venturebeat.com/ai/how-ai-and-automation-change-brands-approach-to-market-research/