Friday, February 24, 2023 5:55 AM
メルセデス、グーグルと提携〜スパコン並みのカーナビ性能搭載へ
メルセデス・ベンツは、電気自動車(EV)大手テスラや中国の新参メーカーに対抗するため、ナビゲーション技術開発でグーグルと提携し、自動運転センサーを搭載したモデル全てにスーパーコンピューターのような性能を提供する。ロイター通信が伝えた。
グーグルとの提携によって、メルセデスは車に交通情報や進路計画を自動で更新する機能を提供できるようになる。また、停車中や一定条件下でドライバーが前方から目を離せるレベル3の自動走行モードでは、必要に応じて運転を再開できるようにしておけば、娯楽システムでユーチューブの視聴も可能になる。
ゼネラル・モーターズ(GM)、ルノー、日産、フォードといった自動車メーカーは、グーグルのサービスを全てパッケージで車に組み込み、地図「グーグル・マップス」や音声操作機能「グーグル・アシスタント」などのアプリケーションを提供している。
新旧の自動車メーカーは、ソフトウェアの無線更新によって車の性能、電池性能、自動運転機能を向上させるテスラのような技術の導入を急いでいる。また、メルセデスは2020年から、自動運転ソフトウェア開発のパートナーである半導体大手エヌビディアと収益を分け合うことで合意し、高価な高性能半導体を導入する際の初期費用を下げようとしている。
メルセデスは22年、ソフトウェア関連の売上高が10億ユーロ(10億6000万ドル)を超え、今後新しい車載オペレーティングシステム「MB.OS」を導入しながら30年には50億ユーロを超えると予想しているが、オラ・ケレニウスCEOは「現段階では、潜在的な金鉱の大きさは誰にも分からないため、慎重な姿勢を続ける」と話している。