Wednesday, April 26, 2023 11:54 AM
ロックウェルとトタルエナジース、さらなる自動化で協力
産業用自動化技術大手のロックウェル・オートメーション(Rockwell Automation、ミルウォーキー拠点)は4月24日、石油&ガス大手のトタルエナジース(TotalEnergies)と協力し、洋上施設にロボティック監督システム(Robotic Supervision System=RSS)を導入し、現場作業および関連業務の大幅自動化に注力する計画を明らかにした。
PRニューズワイヤーによると、両社の協力関係は長期にわたる取り組みで、2023年半ばにも最初の試験開始に取りかかる見通しだ。両社は、RSSにモノのインターネット(Internet of Things=IoT)技術やデジタル・ツイン技術も統合し、さまざまの遠隔機能を現場と陸上拠点の両方にもたらす計画だ。
洋上施設の業務自動化は、石油&ガス業界が以前から追求してきた目標だ。業界企業らは近年、ロボティクスに積極的に投資しており、長期にわたる無人操業を実現しようとしている。それによって現場作業の安全性を向上させると同時に、新しい技術に興味を感じる若手人材を引きつけたい考えだ。また、そこで学んだノウハウを洋上風力発電施設にも応用できるというねらいもある。
「石油&ガス会社らは、都市部から離れた洋上の過酷な環境で事業を展開している。そのため、現場勤務者らが危険や困難にさらされることを最小限に抑えるという戦略的な目標をかかげている」と、ロックウェル・オートメーション傘下のカリプソ(Kalypso)のマット・グレーヴス代表は話している。
同氏によると、「トタルエナジースは過去5年間にわたって、手作業をロボットに代行させる方法を調査してきた。次の一歩は、それらのロボットを遠隔操作する制御システムを開発することであり、その分野でカリプソが関与している」。
トタルエナジースがカリプソやほかの提携先と開発しているRSSは、陸上の拠点にいる制御担当者たちが洋上施設で働くロボット群を監視するためのものだ。それらのロボットは、洋上施設の定期的な検査や保守管理作業、および緊急対応に使われる。
カリプソは、既存の産業用システムとロボットを連携させるインターフェイスを開発するために、ユニティー・テクノロジース(Unity Technologies)の開発プラットフォームを採用した。同プラットフォームはビデオ・ゲーム開発向けだが、近年、産業目的でもよく使われるようになっている。三次元データに対応でき、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)、モバイル機器を含むさまざまの装置に導入できるという利点がある。
https://www.prnewswire.com/ae/news-releases/rockwell-automation-leverages-iot-gamification-and-digital-twin-technologies-to-implement-a-robotic-supervision-system-rss-for-totalenergies-301798055.html