Tuesday, May 30, 2023 11:56 AM
アースキャム、建設現場安全確認カメラに機械視認を統合
建設現場を年中無休で監視する機械視認カメラとソフトウェアの大手アースキャム(EarthCam)は、人工知能を基盤とする安全性とセキュリティーの分析機能を監視カメラに統合した。
ENR誌によると、同社の統合機能は、たとえば、PPE(personal protective equipment)を装着していない作業員や、作業員が重機や機械類に異常接近した場合、安全靴をはいていない作業員らを検出して通知することで、現場の安全性向上を大幅に簡便化する。
一般的に、それらの機能を既存カメラに統合するには、問題点を視覚的に認識できるよう人工知能アルゴリズムを訓練する必要がある。それには、膨大な量の画像データが必要で、時間が非常にかかる。アースキャムの場合、20年以上前から蓄積してきた数百万枚単位の建設現場デジタル画像庫を持っていることから、それを実現させた。
同社のアルゴリズムは、実際の現場で実際に使われてきた安全具や防御服、機械類の画像データによって訓練された。広告用の画像を人工知能の訓練に使うとエラーが起きるが、同社のアルゴリズムではエラーを避けられる、と同社のブライアン・カリーCEOは話す。
同氏によると、建設会社も施主も、作業の安全性や夜間の警備を目的に、同社のカメラ内人工知能を活用している。アマゾンの配送センター群やターナー建設もアースキャムの顧客だ。
アースキャムの現場監視システムは、22フィートの鉄鋼製マストと400Wのソーラー・パネルで構成され、現場敷地全体を撮影できる3台のカメラを搭載した自己完結型の人工知能セイフティー・トレイラー(AI Safety Trailer)というセキュリティー・ーパッケージ(ソフトウェア)が含まれる。
現場監督者は、アースキャムのシステムを現場に設置することで、建設開始から終了までのあいだ、工程報告や異常発生を各種の担当者や責任者らにリアルタイムで通知し、問題への即応と問題悪化回避を強化できる。
https://www.enr.com/articles/56513-earthcam-adds-safety-monitor-computer-vision-to-its-cameras