Tuesday, June 06, 2023 11:56 AM
スカイゲージ・ロボティクス、産業用途のドローンを市場投入
新興企業のスカイゲージ・ロボティクス(Skygauge Robotics、カナダ拠点)は6月5日、産業施設で空中からさまざまの作業をこなすドローンの商業販売を開始したと発表した。
コマーシャルUAVニュースによると、同社の共同設立者兼最高商業責任者のニキータ・イリュシュキン氏は、「多目的の作業能力を空中に創造するのがわれわれのヴィジョンだ」と話す。同社は、産業施設を空中から検査するだけでなく、いずれは塗装や洗浄といった物理的作業もこなすドローンの新市場を形成することを目指している。
トランスポート・カナダから100万ドルの商業契約を受注したばかりの同社は、米国や欧州、中東、アジアにも顧客をすでに持っている。
同社の「スカイゲージ・インスペクション・ドローン(Skygauge Inspection Drone)」は超音波を使うのが特徴だ。「医師が患者に使う超音波検査と同様に、産業施設の構造内部の健全性を超音波で確認する」「船舶や圧力装置、貯蔵タンク、配管といった多種多様の金属壁の厚みを測定して、構造物内部の腐食や浸食を検出できる」と同氏は話す。
イリュシュキン氏によると、従来のドローンは安定性に限界があるため、それらの作業をすることができない。「こんにちのドローンの大半は視覚的作業にしか対応できず、表面の視覚データを収集することに特化する」「当社のドローンは、表面下で何が起こっているかを見ることができる」。
スカイゲージ・インスペクション・ドローンは、検査にかかる費用と時間を大幅に削減するという大きな利点を利用会社らにもたらす。同社によると、足場を組んで行う検査とくらべて費用を95%以上削減し、ロープでアクセスする検査とくらべると費用を30~50%、時間を80%削減できる。
同社は、トランスポート・カナダやほかの導入顧客との協力を通じて、ゆくゆくは検査以外の作業にも用途を拡大する考えだ。「さまざまのツールをシステムに統合することをつねに模索している。顧客がどこに価値を見出すかによって対応していく」と、イリュシュキン氏は述べた。
https://www.commercialuavnews.com/infrastructure/skygauge-robotics-creating-a-multipurpose-workforce-in-the-sky