Tuesday, June 20, 2023 11:54 AM

自動化技術のワーカート、オープンAIと戦略提携

 企業向けの自動化技術を提供する新興企業のワーカート(Workato、マウンテン・ヴュー拠点)は6月16日、オープンAI(OpenAI)と戦略提携を結んだことを明らかにした。ワーカートは提携のもと、オープンAIが提供する複数の人工知能モデルを自社のプラットフォームに統合するほか、オープンAIが今後リリースする人工知能モデルも取り込んでいく。

 ベンチャービート誌によると、ワーカートはオープンAIとの協力関係を通じて多岐にわたる新機能を導入していく計画だ。ワーカートは、顧客会社らがそれによって独自の自動化ツールの構築できるよう支援するほか、アプリケーションやデータの操作を自然言語でのプロンプトによって効率化できるようにする。

 その新機能の一つであるワーカート・コーパイロット(Workato Copilot)では、利用者が平易な英語で説明することで、自動化やアプリケーションのコネクターを構築できる。また、ワークボットGPT(WorkbotGPT)では、利用者がチャットで会話するような感覚でアプリケーションやデータを操作できるようにする。

 ワーカートの自動化ツールには、独自開発の人工知能モデル「レシピーIQ(RecipeIQ)」が以前から統合されている。レシピーIQは、データ地図化や次のステップの推薦を目的としたモデルだ。オープンAIのモデルを統合することで自動化や統合の開発をさらに合理化できる、と同社は説明している。

 ワーカートの設立者で製品責任者を務めるゴーサム・ヴィスワネイサン氏は、オープンAIのモデルを統合するにあたって既存顧客から寄せられた要望を考慮したと話している。個人化(個別化)した電子メールの作成や会議の議事録の要約、仮想執事(ヴァーチャル・アシスタント)の開発といった機能を求める声が多かったという。

 同社のプラットフォーム上で開発される自動化機能を評価したうえで、いくつかの大規模言語モデルを選択し、専有のモデルを使って学習させて具体的な用途に対応できるようにした、とヴィスワネイサン氏は話している。

 また、同社のプラットフォームでは、事業資産やデータ、ログへのアクセスを役割りにもとづいて制御できるほか、機密データを伏せたり、利用者らの活動を監査したりすることも可能だ。

https://venturebeat.com/automation/workato-partners-openai-ease-business-automation/