Tuesday, July 11, 2023 6:41 AM
ステランティス、次世代EV車台「STLAミディアム」を開発
ステランティスは、クラス最高の航続距離、エネルギー効率、出力などの高性能を実現する中型電気自動車(EV)用プラットフォーム(車台)「STLAミディアム」を発表した。
同社のプレスリリースによると、この車台は、市場の中心であるCセグメント/Dセグメントで多様な車両と駆動システムに対応し、設計上の柔軟性と長い航続距離を提供する。
2022年の世界自動車販売台数(7850万台)のほぼ半分に相当する3500万台はCまたはDセグメントが占めており、ステランティスの傘下ブランドは現在、これらのセグメントでさまざまな車台を使った26車種を提供している。
同社は今後、STLAミディアムを使って世界各地で年間最大200万台のEV生産を見込んでおり、23年にまず欧州で生産を始める。
STLAミディアムは、21年の同社イベント「EVデイ」で発表された四つのグローバルEV車台の第一弾で、ステランティスの将来の製品を下支えし、同社の長期戦略計画「Dare Forward 2030」を達成するための重要な要素になる。Dare Forward 2030は、30年までに欧州で販売する乗用車をすべてEVにし、米国で乗用車と小型トラックのEV販売構成を50%にするといった大胆な目標を掲げている。
STLAミディアムは、「パフォーマンス」電池パックで700キロ(435マイル)以上、「スタンダード」パックで500キロ(310マイル)以上の航続距離(WLTP燃費試験)を実現しており、前後車軸間に搭載する電池パックの最大容量は98キロワット時(kWh)。
「STLA」ファミリーの車台(スモール/ミディアム/ラージ/フレーム)は、モジュール式でホイールベース、幅、オーバーハング、車高、サスペンションなどに柔軟に対応する将来を見据えた設計となっている。
「STLA」ベースの車両の機能と性能は、電気/電子ソフトウェア「STLAブレイン」、先進コクピット「STLAスマートコクピット」、運転支援・自動運転プラットフォーム「STLAオートドライブ」といったソフトの無線アップデートとハードウェアの強化により、年々向上していく見通しだという。