Monday, July 24, 2023 11:10 AM
アマゾン、人工衛星接続網の拠点をフロリダに建設へ
アマゾン(Amazon)は7月21日、高速無線インターネット接続事業のもと、数千基のカイパー(Kuiper)人工衛星群を打ち上げるために、1億2000万ドルを投じる施設をフロリダ州の米航空宇宙局(NASA)ケネディ宇宙センターに建設する。
ロイター通信によると、広さ10万平方フィートで10階建ての同施設は、同社がカイパー計画に投資すると宣言した約100億ドルの一環であり、ブロードバンド・インターネット無線接続を世界中に提供するための低軌道人工衛星3200基からなる通信網の運用や各種の処理の拠点となる。
イーロン・マスク氏が率いるスペイスエックス(SpaceX)のスターリンク(Starlink)と競合することになるカイパーは、アマゾンのウェブ・サービスを世界中で展開するための基盤となる。スターリンクは、数千基の人工衛星によるインターネット高速無線接続サービスを数前から世界中で提供している。
ケネディ宇宙センターのアマゾン施設では50人が雇用される見通しだ。カイパー人工衛星群は、ワシントン州レドモンドにある工場で製造されたのち、同施設に輸送される。同施設は、2024年1月に着工され、同年後半に完成する予定だ。
アマゾンは、最初の量産人工衛星群を2025年上半期中に打ち上げる計画だ。カイパー計画では、半数の人工衛星群を2026年までに軌道に乗せることが米規制当局によって規定されている。同社は、少数の試験用人工衛星群を2023年末までに打ち上げ、2024年に入ってから量産人工衛星群を打ち上げる方針だ。
アマゾンはそれにともなって、ボーイングおよびロッキードの合弁会社ユナイテッド・ローンチ・アライアンスと、ジェフ・ベゾス氏の宇宙開発新興企業ブルー・オリジンから、総額数十億ドルに上る可能性のある77件の大型ロケット打ち上げ契約をすでに結んでいる。
カイパー・サービスの顧客となる会社や政府機関らの試験運用は、2024年に開始される見通しだ。
https://www.reuters.com/science/amazon-builds-120-million-satellite-processing-hub-florida-2023-07-21/