Thursday, August 10, 2023 6:48 AM

マグナ、EV用駆動系分離装置の生産開始

 マグナは、ドイツの高級車メーカー向けに複数の電気自動車(EV)プログラムを支える市場初のモジュール式デカップラー(分離装置)「イーデカップリング(eDecoupling)」の生産を開始した。

 同社のプレスリリースによると、この電磁式eデカップリング装置は、EV向けのボルトオン型ソリューションで、推進力が不要な時にEVのドライブシャフトから電気モーターを分離し、エネルギー消費を減らして効率を高める。電動走行距離を最大9%延ばすことに貢献し、全てのEVに大きな利点を提供する。これは、ソフトウェアが全ての変速動作を円滑に操作する一方で、電気モーターとギヤボックスのドラッグトルク・ロスを低減することで可能になる。

 マグナのeデカップリング装置は、パワートレイン制御を介した円滑な統合による優れた騒音・振動・ハーシュネス(NVH)挙動、コンパクトなパッケージング、0.1秒未満の高速起動といったさまざまな特長を持つ。生産はオーストリアのランナッハにあるマグナのパワートレイン施設で行う。

 パワートレイン部門のディバ・イルンガ社長は「当社の新しい革新的なモジュール式eデカップリング装置は、自動車メーカーの電動システムの自社製造戦略に完全に合致する。このユニットはコンパクトな設計により、軸方向と径方向の両方で追加のパッケージ・スペースと重量を最小限に抑えることに成功した。これにより、BセグメントからSUV、小型商用車に至るEVやハイブリッド車(HV)全体に使える拡張性を確保した」と話している。

https://www.magna.com/stories/news-press-release/2023/magna-to-launch-industry-first-award-with-modular-edecoupling-unit-for-bevs