Friday, September 08, 2023 11:50 AM
アター・ドット・エイアイ、営業通話の会話を文字化して要約
自然言語処理技術を提供するアター・ドット・エイアイ(Otter.ai)は9月7日、営業担当者と顧客の通話や会話を文字化して要約する人工知能機能を発表した。設立7年の同社は、会話を文字起こしするツールで知られる。
ベンチャービート誌によると、同誌の記者たちが取材する際にもアターの技術を使い、記者と取材相手の会話を文字化している。
アターが今回発表した「アターパイロット・フォー・セールス(OtterPilot for Sales)」は、営業担当者が顧客や見込み客と交わす会話を聞いて文字化および要約する。さらに、予算や権限、ニーズ、時期のように、購入意思決定に影響するおもな要因を分析して、「セールス・インサイツ(Sales Insights)」と呼ばれる画面上のウィンドウにまとめることができる。
営業担当者らは同機能を活用することで、会話を有効に進められるようになるほか、たとえば上司が「会話に入ったり中断したりすることなく、会話中に営業担当者に助言を出せるようになる」とアターのウェブサイトは説明している。
利用者は、通話が終了したあとに、集めた洞察を自動的にセールスフォースの顧客関係管理システムに統合でき、事務作業にかける時間をそれによって節約できる。
アターは、2023年に入ってから、会議中にチャット・ウィンドウで質問できる「アターAIチャット(Otter AI Chat)」という機能を投入した。同機能も今後はアターパイロット・フォー・セールスに含まれる。
同社のおもな競合社にはゴング(Gong)がある。ゴングは最近、文字起こしの機能と顧客関係管理システムとの統合機能を提供するコール・スポットライトAI(Call Spotlight AI)を発表した。
アターパイロット・フォー・セールスは当面、顧客会社に優先的に提供される。同社の販路開拓の重点が大規模組織に置かれていることがうかがえる。
https://venturebeat.com/ai/making-a-sales-call-otter-ai-wants-to-listen-summarize-and-help/