Tuesday, September 12, 2023 11:36 AM

セールスフォース、データブリックおよびスノーフレイクと戦略提携

 セールスフォース(Salesforce)は9月11日、企業向けデータ管理プラットフォームを提供するデータブリックス(Databricks)と戦略的提携を結んだことを明らかにした。

 セールスフォースは、さまざまの源からのデータを集めてリアルタイムで顧客のプロファイルを作成するための専有技術として「セールスフォース・データ・クラウド(Salesforce Data Cloud)」を提供している。

 ベンチャービート誌によると、セールスフォースは提携にもと、それをデータブリックスのデータ・レイクハウス・プラットフォームと接続して、双方向のデータ交換を可能にする計画だ。

 セールスフォースとデータブリックスの共通の顧客会社らはそれによって、二つのデータ源を組み合わせて活用しやすくなる。「双方の顧客に巨大な価値をもたらす」と、データブリックスのアダム・コンウェイ製品担当上席副社長は話した。

 セールスフォースは、データブリックスと競合するスノーフレイク(Snowflake)とのあいだでも同様の戦略提携を8日に発表したばかりだ。どちらの提携も、顧客会社らがデータを有効活用するための基礎を固める動きと言える。

 データをプラットフォーム間で移動するには、通常であれば、データの抽出・変換・書き出し(extract, transform, and load=ETL)に多大な作業が必要となり、さまざまのETLツール群への投資も必要となる。セールスフォースが追求しているのは、ETLをまったく必要としないBYOL(Bring Your Own Lake)と呼ばれる統合だ。BYOLを整備すれば、会社らは個別のデータレイクを維持しながら、あたかも1ヵ所にまとめられているかのようにデータにアクセスできるようになる。

 セールスフォースによると、BYOLは、データ共有とデータ・フェデレーションという二つの機能で構成される。前者は、接続されたプラットフォーム(データブリックスまたはスノーフレイク)からセールスフォース・データ・クラウドにアクセスできるようにすることを意味し、後者は、セールスフォース・データ・クラウド内から両方のプラットフォームの情報にアクセスできるようにすることを意味する。

 セールスフォースの顧客関係管理システムの利用会社らにとっては、データブリックスやスノーフレイクの外部データを利用できることで、さらに充実した顧客プロファイルをつくれるようなるという大きな利点がある。

https://venturebeat.com/data-infrastructure/salesforce-links-databricks-and-snowflake-enterprise/