Thursday, September 14, 2023 11:37 AM
アマゾン、小売業者向け生成人工知能ツール群を提供
アマゾン(Amazon)は9月13日、同社のオンライン小売プラットフォームで販売する小売業者らを対象とした生成人工知能の新たなツール集合体を発表した。
テッククランチ誌によると、それらの新機能群は、「魅力的な商品説明や見出し、出品内容の詳細」を出店者らが簡単に作成できるよう設計されている、とアマゾンは説明した。販売業者らはまた、既存の商品説明に追加する内容も新機能によって簡単に作成できる。
アマゾンは、それらの新ツール群を稼働させる大規模言語モデル群(large language models=LLMs)について説明していないが、LLMsを訓練するために自社の商品説明データを精査して使ったとみられる。
同社のセレクション・カタログ・システム担当副社長ロバート・テキエラ氏は、「われわれの新しい生成人工知能モデル群によって、われわれの小売プラットフォームの品質や機能性、効率を前例のない規模で向上できる」と説明した。
同氏によると、同社が構築したLLMsは、「多種多様の情報源や潜在的知識、論理的推論を学習することで、商品仕様を推測できる」「たとえば、商品仕様書にテーブルの直径が記載されていれば、そのテーブルが円形であることを予想でき、シャツの画像を認識して襟のスタイルを予想できる」。その結果、販売業者らが出品する際の事務作業が劇的に簡便化される。
ただ、それらの機能群が、いわゆる「幻覚(hallucination)」を起こした場合に、消費者を騙して販売することになる可能性があるため、アマゾンが責任を問われるかもしれないという懸念がある。
商品リストや商品紹介文を作成する過程を生成人工知能技術によって自動化または簡便化するオンライン小売会社はアマゾンだけではない。イーベイ(eBay)は数日前に、写真から商品リストを生成する生成人工知能ツールを発表した。
そのほか、ショッピファイ(Shopify)は今夏の初めに、イーコマース事業者向けに、意思決定に関連する質問やプロンプトを理解し、ブログ記事や販促キャンペーンの案、顧客向け電子メールのコンテントを作成するよう設計されたチャットGPTのようなチャットボットを独自に開発した。
https://techcrunch.com/2023/09/13/amazon-debuts-generative-ai-tools-that-helps-sellers-write-product-descriptions/