Tuesday, October 03, 2023 11:57 AM
ボンサイ・ロボティクス、機械視認技術を農機OEMに提供
農機自動化技術開発の新興企業ボンサイ・ロボティクス(Bonsai Robotics、サンフランシスコ拠点)は、機械視認(computer vision)機能を重農機OEM(original equipment manufacturer)らに提供する取り引きを開始した。
テッククランチ誌によると、同社にとって最初の顧客となったオーチャード・マシーナリー・コーポレーション(Orchard Machinery Corporation=OMC)はそれを受けて、ボンサイの機械視認技術を搭載したショックウェイヴ・エックス(Shockwave X)を出荷し始めた。
ショックウェイヴ・エックスは、プルーンを収穫するための油圧式樹木シェイカーだ。ショックウェイヴには複数種の樹木シェイカーがある。大きな樹木をはさみこんで激しく揺さぶり、果実を巨大な受け皿機に落として収穫する機械だ。ショックウェイヴ・エックスはショックウェイヴ機種群の一つだ。
OMCを含む複数の農機メーカーらは、米国内の農家の高齢化や労働力不足による自律稼働農機の需要増に対応すべく、自社製品群への自動化技術統合に注力している。
農機の自動化が加速しているもう一つの要因には、乗用車のように高精度が求められないという特性もある。乗用車の場合、自律走行機能の不正確さが死亡事故につながるが、農機の場合、自律稼働機能の精度がそれほど高くなくても人身事故のリスクは非常に小さい。
ボンサイの機械視認技術が統合された最初のショックウェイヴ・エックスは顧客にすでに納品され、現在、2台目が出荷されたばかりだ。
ボンサイはそれと同時に、シード・ラウンドの資金調達によって1050万ドルを確保したことを10月2日に発表した。同ラウンドはエイカー・ベンチャー・パートナースが主導した。ボンサイの累計調達額はそれによって1350万ドルに達する。
ボンサイの創設者タイラー・ナイデイCEOは、今回の調達資金を研究&開発と市場開拓戦略の強化、開発班と販売班の拡充に投じる方針だ。
同氏によると、ボンサイは現在、自社技術を搭載した農機システムの実演を強化している。同氏は、同社技術を採用する農機メーカーらをそれによって増やしたい考えだ。
https://techcrunch.com/2023/10/02/eyeing-vision-based-autonomy-for-farm-equipment-bonsai-robotics-raises-10-5m/