Wednesday, October 25, 2023 11:50 AM

クアルコムのラップトップ向け新型チップ、インテルとAMDの脅威に

 モバイル・チップ開発大手のクアルコム(Qualcomm)は10月24日、ラップトップ向けの新型チップセット「スナップドラゴン・エックス・エリート(Snapdragon X Elite)」を発表した。

 マーケットウォッチ誌によると、パソコン用チップは昨今、クライアント人工知能処理(端末からクラウドに接続して人工知能機能を使う)からローカル人工知能処理(クラウドにアクセスせず端末上で人工知能機能を実行する)に移行しつつある。クアルコムの新型チップはそれを反映したものだ。

 同社のクリスティアーノ・アモンCEOは、新型チップ発表催事での基調講演において、スマートフォン用の新しいチップセットや、完全に再設計されたラップトップ用プロセッサー、端末上人工知能用ソフトウェア・フレームワーク、異種端末間通信&協業ソリューションに関して説明した。

 アモン氏によると、同社は現在、スマートフォンとラップトップ向けの新型チップ・プラットフォームのすべてを人工知能電算とローカル処理力の拡充に照準している。同社はその一環として、中央演算処理装置(central processing unit=CPU)やコア、グラフィクスIP、ヘクサゴン(Hexagon)NPU(neural processing unit)の統合プラットフォームを「クアルコムAIエンジン(Qualcomm AI Engine)」と名づけ、より強力な処理能力をより少ない消費電力で実現する同プラットフォームをスマートフォンやタブレット、ラップトップの主流にしようとねらっている。

 同社が今回発表したスナップドラゴン・エックス・エリートはその一翼を担う製品で、現状を打破する可能性がもっとも高い重要な新製品と位置づけられる。

 エックス・エリートは、AMDとインテルの最高コアに対抗する演算処理力をそなえるほか、アーム設計と同等水準の高電力効率を維持する。

 クアルコムによると、12コアのエックス・エリート・チップは、同等システムのインテル製プロセッサーより2倍の速度と60%少ない電力消費量で同じパフォーマンスを提供する。

https://www.marketwatch.com/story/why-intel-amd-and-apple-should-be-concerned-about-qualcomms-new-laptop-chips-7d02f128