Wednesday, November 01, 2023 11:53 AM

デル、メタのラマ2を法人向けLLMとして採用

 デル・テクノロジース(Dell Technologies)は10月31日、メタ・プラットフォームス(Meta Platforms、旧フェイスブック)が提供するオープン・ソースの大規模言語モデル(large language model=LLM)「ラマ2(Llama 2)」を生成人工知能向けハードウェア用のデル検証済みデザイン(Dell Validated Design)に指定すると発表した。

 ベンチャービート誌によると、デルはラマ2を現場実装型の生成人工知能と位置づけることで、顧客会社らが人工知能データ・センターに接続することなく職場完結式で生成人工知能機能を利用できるようにする。

 ラマ2は、メタが2023年7月に市場投入したLLMで、マイクロソフト・アジュールやアマゾン・ウェブ・サービシズ、グーグル・クラウドを含む複数のクラウドでサポートされている。

 デルは、顧客会社らによるラマ2の現場実装を支援すると同時に、自社の用途でもラマ2を使う方針だ。

 メタにとってデルとの提携は、法人顧客らがラマをどのように使うかを知る機会をもたらすという利点がある。

 デルは、法人顧客を対象として生成人工知能を現場実装型で提供することを重視している。「圧倒的大多数のデータは現場で管理されている」「ラマ2をその現場に実装することで、オープン・アクセスのLLMを顧客現場に提供でき、すばらしいアプリケーションの構築が可能になる」と、デルの人工知能戦略担当上席副社長マット・ベイカー氏は話している。

 デルはこれまでにもエヌビディアの「ニーモ(NeMo)」フレームワークをサポートし、法人顧客らが生成人工知能アプリケーションを構築できるようにしてきた。

 デルは今後、ラマ2を提供するだけでなく、ラマ2を使うために必要なハードウェアについての助言も提供する計画だ。

 デルはまた、自社内でも実験的な用途と実際の製品の両方でラマ2を試験している。たとえば、チャットボットを介して社内の蓄積知識から情報を引き出すといった目的にラマ2を試用している。

https://venturebeat.com/ai/dell-and-meta-partner-to-bring-llama-2-open-source-ai-to-enterprise-users-on-premises/