Monday, November 13, 2023 11:50 AM
レストラン業界で進む自動化技術の導入
米国のレストラン・チェーンらが人工知能を活用して業務の効率化を図っている。
トータル・フード・サービス誌によると、ロサンゼルス地域でレストランを展開するグープ・キッチン(Goop Kitchen)は2023年6月に、クリアーCOGS(ClearCOGS)が提供する需要予想ソフトウェアを導入したことで、食材費と利益率を2%以上改善したと報告した。
グープはまた、人工知能を使って、食材調達元の最適化や消費節減、環境にやさしい梱包方法への取り組みを強化したことで、持続可能性の面でも成果が出ていると報告した。
スターバックス(Starbucks)やドミノス(Domino’s)、チポートレ(Chipotle)といった米大手外食チェーンらは技術活用に非常に積極的で、技術導入の初期投資を利益率向上によって回収できると考えている。
スターバックスは、コーヒーを煎れる機械「サイレン・システム(Siren System)」を2024年以降に約10%の店舗に導入する計画だ。バリスタらはそれを使うことで、たとえば、グランデ・サイズの「モカ・フラプチーノ」の準備時間を、これまでの87秒から36秒に短縮できるという。
ウェンディーズ(Wendy’s)は6月、グーグルとの提携のもと、ドライブスルー店に人工知能を試験導入した。オハイオ州ダブリンとカリフォルニア州サニーヴェールの店舗で注文処理過程を迅速化することを目指している。
ハンバーガー店チェーンのカールズ・ジュニア(Carl’s Jr.)とハーディーズ(Hardee’s)を展開するCKEレストランツ・ホールディングス(CKE Restaurants Holdings)も、ドライブスルー店に人工知能を導入中だ。それらは、プレスト・オートメーション(Presto Automation)やオープンシティー(OpenCity)、ヴァリアントAI(Valyant AI)の技術を使って、音声注文を自動化する計画だ。
レストラン向けの自動化または効率化技術を提供するサウンドハウンド(Soundhound)は、ドライブスルーや電話、キオスクといったさまざまの受注形式に対応するソリューションによって、外食サービス業界の自動化を支援する技術会社の一つとして台頭中だ。同社の中核技術は、たとえば、電話で自動的に受け付けた注文を厨房のPOS(point of sale)システムに直接送信する。
レストラン業界は慢性的な人出不足に悩まされていることから、それらの自動化技術が解決策として普及し、技術業界にとって成長分野の一つになると予想される。
https://totalfood.com/restaurants-are-using-ai-to-improve-service-logistics/