Wednesday, May 22, 2024 7:31 AM

当局、ビンファストEVを調査〜加州の事故で家族4人死亡

 運輸省道路交通安全局(NHTSA)は、カリフォルニア州で4月に起きたベトナムの電気自動車(EV)メーカー、ビンファスト(VinFast)の電動SUV「VF8」が絡む事故について、正式な調査を開始した。

 テッククランチによると、事故は4月24日午後9時ごろ、加州プレザントンで発生。乗っていた夫婦と2人の子供計4人が死亡した。当時警察は地元の報道機関に対し、車両は制御を失って木に衝突、炎上したようだと説明していた。

 NHTSAの報道官は20日、特別事故調査部門が 「事故の状況やその後の火災について書類を作成する」と述べた。

 死亡した家族はこの車の所有者ではなく、事故の数日後、所有者からNHTSAに「自分のEVを同僚に貸していた」との報告があった。所有者によると、車線維持支援システムの作動中に車が右に動いたことが少なくとも1回あったという。

 米国家運輸安全委員会(NTSB)は、この事故に関する調査を始めておらず、プレザントン市警は独自に捜査を続けている。

 ビンファストはベトナムの多国籍企業ビングループ傘下のEVメーカー。2023年初めに「VF8」の米国向け輸出を開始した。事業展開は思わしくなく、車に試乗した人々の多くが品質の悪さを指摘している。同年5月にはダッシュボードの画面に何も表示されなくなる問題でリコールを発表しており、NHTSAには運転支援システムによって不意にハンドルが回ったという苦情が少なくとも1件寄せられている。