Wednesday, September 11, 2024 7:19 AM
EV電池のコスト、15年で90%低下
大規模な電動化を進める2大要素は、電池のエネルギー密度(航続距離に関連)とコスト(値ごろ感に関連)で、どちらも過去15年間で大幅に改善されている。
インサイドEVsによると、米エネルギー省車両技術局の統計では、2023年の購買力 (インフレ調整済み)を基に実質ベースで換算すると、ライトビークル用リチウムイオン電池パックの平均コストは08-23年に90%減少した。容量1キロワット時(kWh)当たりのコストは、08年には1415ドルだったのが23年は約139ドルだった。この数値は、年間10万個を超える規模で電池パックが生産されたと仮定して算出されている。
電池のコストが下がったのは、主に電池技術や電池化学の進化、製造工程の改善、単純な生産量の増加…の三つの理由によると言われている。電池容量1kWh当たりのコストが139ドルだとすると、新品の100kWhパックの価格は1万3900ドルで、より一般的な80kWhパックは1万1120ドルとなる。車両価格が3万5000〜4万ドルであることを考えると、依然として価格のかなりの部分を占めてはいるが、10年以上前は同様の価格帯のEVが搭載するパックの容量はせいぜい24-30kWhしかなく、走行距離も数分の一と短かった。
問題は、今後数年間も引き続き電池コストが大幅に下がるかどうかだが、新技術の開発は続いているためコスト低下の規模は拡大する可能性があり、長期的には資源の再利用が材料コストの削減につながると見られている。