Wednesday, January 29, 2025 6:15 AM
GM、ビアノードとEV電池用人造黒鉛の供給契約
GMはノルウェイのビアノード(Vianode)と、電池用人造グラファイト(黒鉛)負極材に関する複数年の供給契約を締結した。
ロイターによると、契約期間はビアノードが北米の工場で生産を開始する2027年から2033年まで。契約規模は数十億ドルに上る。供給される人造黒鉛は、GMとLGエナジー・ソリューションの合弁会社アルティアム・セルズが製造するEV用電池に使われる。
EV用電池に不可欠な黒鉛は95%を中国が支配しているため、欧米の自動車メーカーや政府は代替の調達ルート開発に取り組んでいる。
持続可能な電池素材の開発を手がけるビアノードのブルクハルト・シュトラウベCEOは「EVの産業構造全体が、一つの重要な鉱物の輸入に依存している。GMが望んでいるのは、北米における弾力性のあるサプライチェーン(供給網)だ」と述べた。
ビアノードの工場はGMやLGの電池生産拠点に近い米国かカナダに建設される予定で、同社はパートナー企業や政府と交渉を進めている。2030年までの第1段階では、年間約8万トンの人造黒鉛を生産する予定で、EV約150万台分の電池に必要な量に相当する。
ビアノードはノルウェイ南部のヘロイヤで生産工場を稼働させており、他の自動車メーカーへの供給についても交渉中だ。同社は従来よりも二酸化炭素(CO2)排出量が90%少ない方法で生産する。シュトラウベ氏によると、生産規模も採掘より早く拡大でき「新鉱山の探索には10年以上かかるが、人造黒鉛の工場は2-3年で建設できる」と話す。