Tuesday, February 04, 2025 6:19 AM

ホンダ、オハイオ工場への投資3億ドル上乗せ

 ホンダはオハイオ州の3工場への投資額を3億ドル増やし、EV、HV、ガソリン車を同じラインで製造する柔軟性を確保すると発表した。

 ロイターによると、ホンダは22年に3工場に7億ドルを投資する計画を発表していたが10億ドルに引き上げる。追加投資の対象は、メアリズビル自動車工場、イーストリバティー自動車工場、アンナ・エンジン工場。

 ホンダはオハイオ州で「ホンダEVハブ」の構築を進めており、LGエナジーソリューションと合弁でEV電池工場も建設している。今回の増資と合わせ、オハイオでの総投資額は44億ドルになる。

 (メアリズビル共同)ホンダは改修中のメアリズビル工場を4日までに報道陣に公開した。初の自社開発EVの生産を始める25年末に合わせ、本格稼働する。

 同工場では1年ほど前に2本あった生産ラインを1本に統合。現在、HVとガソリン車を同一ラインで運用しており、25年末にEVを加える。

 25年末に「アキュラ」のSUV型EV「RSX」の生産を開始。26年から展開するEVシリーズ「Honda 0(ゼロ)」の2車種を追加する。

 複数タイプの車を同一ラインで運用する生産方式は「混流生産ライン」と呼ばれる。市場動向に合わせ、売れ筋を増やすといった運用が可能で、ホンダの担当者は「顧客ニーズの変化などに柔軟に対応できる」と説明する。既存施設を改修するため、投資費用もEV専用工場の新設よりも大幅に圧縮できる。

 ホンダは40年に世界で販売する四輪車を全てEVと燃料電池車(FCV)にする戦略を掲げ、EVのゼロシリーズは30年までに世界で計7モデルを投入する計画だ。ホンダは今後数年間をEV本格生産への「過渡期」と位置付け、対応可能な生産体制の構築を目指す。混流ラインのノウハウは、日本を含む他地域の工場にも展開する方針だ。